ルイス・ベイヤード『陸軍士官学校の死』

ルイスベイヤード_陸軍士官学校の死_1 ルイスベイヤード_陸軍士官学校の死_2
ルイス・ベイヤード『陸軍士官学校の死』 (山田蘭 訳、創元推理文庫、上・下)

ルイス・ベイヤードの『陸軍士官学校の死』を読みました。刊行当時からなかなかの話題作だったような気がする。

引退した名警官ガス・ランダーは、ウエストポイント陸軍士官学校のセアー校長に呼び出され、事件の捜査を依頼される。同校の士官候補生の首吊り死体から、何者かが心臓をくり抜き持ち去ったというのだ。捜査の過程でランダーは、ひとりの協力者を得る。彼は青白い顔の夢想家で、名をエドガー・アラン・ポオといった ― 青年時代のポオを探偵役に迎えた、詩情豊かな傑作ミステリ。

才気煥発なポオを協力者に、士官候補生の遺体損傷事件を調べる元辣腕警官のランダー。だが、そんな彼らの前に、第二の死体が現れる。そして、令嬢リーへの愛に全霊を捧げるポオとランダーの関係にも、暗雲が立ちこめはじめていた。内なる孤独を抱えるふたりの男が、陸軍士官学校を震撼させた殺人事件に見出した真実とは―。19世紀アメリカを舞台にした、圧巻の歴史ミステリ大作。


う~ん、イマイチ。
あちこち面白いところはあるし、ミステリ面での読み応えもある。それにしてもう~~ん…、、、という印象。


以下、人によっては「ネタバレ」と感じる部分があると思いますので、ご注意ください。
 ↓

長いんですよね。
ランダー自身の手記を基本とし、そこにポオからランダーへの報告書が挿入される形で進行する物語。読み進めていくと、話の展開の遅さに段々とイライラし始め、ポオがいけすかないヤローだってことに気づいたり、「ポオ君、もういい加減に惚気話は止めてくれないかw」とか「もう結末なんてどうでもいいかな」とか「コイツら全然捜査するつもり無いな」とか思い始めるんです。
それらマイナス・イメージが、トリックの驚愕度合いや、ランダーとポオの奇妙で微妙な距離感を捉えた描写の上手さを以ってしても取り戻せない感じ。それら読んでる途中の“イライラ”ポイントが、実は伏線だったりもしますし、見事に回収されてはいるんですけどね。

また、本書を評価するポイントとして、(報告書の章で)ポオの文体を模写していることが挙げられるようですが、私はそのもったいぶった表現がかなりイヤ(笑)。僕、エドガー・アラン・ポオ派というより江戸川乱歩派なんだ。(関係ない)


作中では割とこじんまりした学校をイメージしてたんですけど、「ウエストポイント陸軍士官学校」で調べてみるとこりゃとんでもなくデカいね。驚きました。というか、「ウエストポイント」という名称は知らずに、今まで色んな映画の中で見てきた学校なんじゃないかこれ。

スポンサーサイト

COMMENT 0