KING CRIMSON@Bunkamuraオーチャードホール(12/17)

KING CRIMSON 『THE ELEMENTS OF KING CRIMSON TOUR IN JAPAN 2015』 Bunkamuraオーチャードホール (2015/12/17)

一度観ただけでは飽き足らず、もっとガツガツ喰いたいという飢餓感に駆られて、もう1日行ってきましたKING CRIMSON。オーチャードホール追加公演の2日目、東京公演の最終日です。

前回は1階席でした(レポは→コチラ)が、この日は3階席の最前列。
いざ3階まで上ってみるとめちゃめちゃ高い!
高所恐怖症なのでコワイッ!
こんなに高い場所なのに手すりが低い!
こんな場所でエキサイトしたら落ちちゃうじゃん!
けど、めっちゃ観やすい!

そんな場所。
この“崖っぷち”度の高さ、22時40分くらいになったら刑事に向かって罪の告白をしてしまいそうな雰囲気すらある。


このトリプルDr編成による錬金術師パーティーの凄まじさは、1週間前にも体験しているのでね。

凄い。
とにかく凄い。
生で聴けば分かるこの凄さ。
生で聴かなきゃ分からないこの凄さ。


↑これだけで終わりにしちゃってもいいくらいのレポなんですが、大枠のところは前回の記事を参照していただくとして、今回観た場所が大きく異なるのでそこらへんを中心に、サラッとなでる程度の記事にしたいと思います。

音響はこの3階でも非ッッ常に良かったです。
メロディを担当するパート、特にMel Collinsが操る管楽器類やJakko Jakszyk(Vo&Gt)の歌声に関しては、1階で観た時より良い響きだったかもしれません。より広がりのある感じ。反面、Tony LevinのBaはやや引っ込み気味だったかな。

で、視点が上から見下ろす形になるので、ドラマー3名の動きがよく把握できて、こりゃあ面白いのなんの。(説明できないけど)それぞれのプレイ・スタイルや役割の違い、曲のどこで誰のプレイがどう機能しているのか等、パズルを解いている時のようなドキドキ感や知的興奮を覚えながら観てました。うん、クリムゾンの音楽にはパズル的なところや謎かけ的なところがあるよね。
つーか、Pat Mastelottoカッコ良過ぎるんだ。世界一繊細なプレイをする熊さん。

ドラマーだけでなく、後列のメンバーもよく見えました。特に、座ってプレイしてるRobert Fripp翁(Gt)ね。凄い。指板を駆け巡る左手も凄いけど、めっちゃ激しいストロークでピッキングしてる右手の動きがほんともう凄い。「メタリック・クリムゾン」とは言い得たもので、そのプレイからはスラッシュ・メタル的なものすら感じました。
もうすぐ70歳にもなるミュージシャン、しかも英国ロックの歴史そのものを体現するような人が、そのキャリアの晩年(比喩としてね)に差し掛かって、これだけ激しく弦を掻き毟り懸命になって演奏している姿(でもその姿は同時に優雅でさえある)を目の当たりにして、私はですね、なんか涙出てきましたよ。
感激した。


格調高く気品のある、でも同時に野蛮極まりないステージが繰り広げられます。音は暴力的じゃないんだけど、曲が暴力的。
トリプルDrを中心にメンバー全員が一体となって曲に奉仕する様子は、精緻に描かれた設計図を基に、何か巨大で得体の知れないモノを忠実に組み上げる工作機械のようだ。バンド全体としては精密機械のようだが、個々のパーツ(=メンバー)に着目すると、そこからフィジカル的な力強さや生々しさ、人間味が溢れ出してきて、こんな精密さと生命力の蠢きが果たして同居することができるのか、と驚かされる。そんな瞬間の連続。

観ている時の心持ちはこんな感じだ。
ほぅほぅ、こう来るのか。
お。お、お…。。。
うぉ、、、うぉぉおおお、す、すげ…、、うわぁ、、うわぁぁあああああ!!!


EpitaphStarlessでのシンフォニーは、過剰さや大仰さを競うように進化(?)するシンフォニック・メタルや、打ち込み主体の音楽に慣れた耳だと一聴物足りなく響きますが、そこには厳かな気品と英国音楽の歴史の堆積みたいなメランコリーが感じられ、自分が実に貴重な場面に立ち合っているような気にさせてくれます。もはや米国人ミュージシャンもいるバンドなんですけどね。

前回観た時には気づかなかったアンサンブルの乱れも一部ありましたが、セットリストも異なり、また、2回目ということで多少冷静に楽しむことが出来ました。金額には変換できない価値ですわ、このショウは。まぁ、もし3回目観たらグッと満足度は落ちそうな気もしましたが(1,2回目との比較での話ね)。


改めて感じたのは、終演時にスタンディング・オベーションを受ける時のステージの、そしてそれを送る客席の光景の美しさですね。オーチャードホールの造りによる壮観もあるでしょう。でもそれよりも、メンバーと音楽ファンが生み出すあの場所の空気が美しかった。穏やかな笑顔で手を振るメンバー(Melだけは楽器を振り回してめっちゃ嬉しさ爆発って感じだが/笑)、いちいちその方向に身体を向けながら客席を見回して最後に深々とお辞儀をするFripp翁の姿、クリムゾンの音楽を通じた邂逅が生み出したあの空間のあの空気に浸っている客席。興奮の坩堝に居るというよりは、幸福感に満ち足りていたような感じね。観た側もある種の達成感を感じるというか。

マイクを通した「サンキュー」の言葉すら無いにも関わらず、そのカーテンコールは実に多弁だった。

<セットリスト>
01.Radical Action (To Unseat The Hold Of Monkey Mind) I
02.Meltdown
03.Radical Action (To Unseat The Hold Of Monkey Mind) II
04.Level Five
05.Peace - An End
06.Epitaph
07.Red
08.Pictures Of A City
09.Hell Hounds Of Krim
10.The ConstruKction Of Light
11.A Scarcity Of Miracles (Jakszyk, Fripp and Collins カヴァー)
12.VROOOM
13.Banshee Legs Bell Hassle
14.Easy Money
15.Sailor's Tale
16.Starless
ENCORE
17.Devil Dogs Of Tessellation Row
18.The Court Of The Crimson King
19.21st Century Schizoid Man

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