lynch.@TOKYO DOME CITY HALL

lynch. TOUR'15 『DARK DARKER DARKNESS』 TOKYO DOME CITY HALL (2015/11/22)

lynch.最新作「D.A.R.K. -In the name of evil-」に伴うツアー、(ひとまずの)最終公演となるライブに行ってきました。初・生・リンチ♡

会場はTOKYO DOME CITY HALL。当日券はありましたしバルコニー席の端っこは解放していませんでしたが、一番上の第3バルコニーまで人が入っており、この日はバンドとしての最大動員記録だったそうです。2000台後半~3000弱だったのかな。女性客が多く、男性は2~3割くらい?
私は勿論、バルコニー席。アリーナよりチケットの値段はちとお高くなるんですが、その快適さには代えられないですね。第2バルコニーの上手寄りでした。いつもながら、すんげー観やすい。私としては陰陽座のツアー千秋楽公演でお馴染みの場所というイメージですが、このホールのバルコニー席は音響・照明・ステージへの距離・観やすさ・演出の把握のしやすさ・会場の立地等々、諸々考え合わせると最も好きなライブ会場かもしれません。相当端の方じゃなければ、席の位置による不公平感も少ないハコだし(TDCHのマワシモノではないです)。

定刻ちょい過ぎ、客電が落ちて大歓声にふと我に返ると、ステージ後方の檀上にストリングス・クィンテット、つまり生弦奏者5名がスタンバっておる! これにはゾクッとキましたね。開演前のおねいさんの注意事項案内放送により、映像収録用のカメラが入っていることが告知されていましたが、こういう演出を用意していたのか、と。
暗闇の中、ヴァイオリン/ヴィオラ/チェロ、それぞれの奏者にスポット・ライトが当たり、雲の切れ間から幾筋もの光がまっすぐ落ちてくるような照明効果の下、弦楽隊の演奏が始まる。やがてそれはD.A.R.K.INTRODUCTIONへと繋がってゆき、メンバー入場。葉月(Vo)のlynch.です!今日はよろしくお願いします!」の挨拶を口火に、そのまま静かに重々しくD.A.R.K.へ。ピアノ(同期音源)の冷たい響きとバンドのヘヴィな演奏、そこに弦が絡みつき、暗く妖艶な世界を描き出す。リフに合わせるように吹き上がる炎は、まさに地獄。この炎のパイロなんですが、吹き出し口がオケ隊のすぐ目の前にあったので、随分と熱くて怖かっただろうなぁ、と。
この衝撃的といってもよいオープニングの流れだけで、来て良かったと思いましたね。

ただそこからはいつもの彼ら(クィンテットはD.A.R.K.が終わったら退場)。というよりライブ自体観るのは初めてだから、「ライブDVDで観たのと同様の彼らのライブ」と言うところでしょうか。スピード・チューンを中心にしたセトリで激しく突っ走ります。BEASTNIGHTDEVILと続くところが私にとっての序盤のハイライトでしたね。やはりグロゥル中心の曲より、クリーンVoによる歌メロがキャッチーな曲が好き。

TOKYO DOME CITY HALLは元々音の良い会場ではありますけど、彼らの場合もしかり。その激しい音楽の印象とは裏腹に、とても聴き易い音像でした。リズム隊の貢献がしっかりと感じられると同時に、無駄に暴れ回ることがないので耳に痛くない。それはバンドの演奏がしっかり締まっているからでもありますけど。ギター2本のキャラの違いがもっと明確になって音の塊からスッと抜けてくれば、なお良かったですね。同期音源(激しめの曲ではそれほど使ってはいないが)とバンドサウンドの音量バランスも良好。
そしてなにより葉月のヴォーカルを中心にした音作りであることがよく分かります。めっちゃVoが前に出てるわー。それは音作りのせいもあるけど、彼自身の資質のせいでもある。CDで聴いてのとおんなじ声だ。当たり前のことのようにきこえる表現ですが、lynch.ミュージックにおけるあのヴォーカル・パフォーマンスの多彩さを目の前でやられると、これはもう驚きでしかないんですよね。表現力にもビックリでしたが、彼の声の厚みにはもっとビックリしました。これは生で聴かないと分からなかったことだな、と。この量感のある声ゆえに、ヴォーカル・パートがバンド・サウンドに埋もれないし、ライブ空間のド真ん中に確かな存在感を以って、ある。あった。

葉月の場合、歌のパートと観客に向けて煽るパートが別々に存在しているんじゃないんですよね。合唱やヘドバン等を誘発させる煽りが歌唱と一体となったパフォーマンス。歌いながら、煽る。吼える合間に、煽る。それが有無を言わさず注意を引き付けるカリズマティックな所作(でも同時に、バンド小僧らしいひたむきさと情熱を感じさせるのが肝)と相まって、フロントマンの理想像を浮かび上がらせる。
もう以下の記事のスペースを全て「葉月カッコイイ葉月カッコイイ葉月カッコイイ葉月カッコイイ葉月カッコイイ…」で埋めてもよいくらいのカッチョ良さだ。所作も歌も煽りも、全部ひっくるめてね。

そんなわけで自然と葉月に耳目が集中しちゃうのはしょうがないし、それこそがlynch.の魅力なんだけれども、葉月に次いで目を引いたのがバンドリーダーの玲央(Gt)。DVDを見た時は地味に感じた彼でしたが、実際にステージ上の姿を見ると、その長身と大股広げて引く漢っぽいアピアランスも相まって非常にカッコ良かったです。
もう一方のGt、悠介はチャラく奇妙な動きがまるで忍者のようだ(笑)。明徳(Ba)はバキンバキン&パーカッシヴなBaプレイは勿論、グロゥル/シャウトでも葉月をサポート、その役割は非常に大きかったですね。


冒頭のオケ&吹き出す炎の他にも、ドパーンと炸裂する花火があったり、件の炎を篝火のように使用しており、演出面でも魅せます。これら演出はツアー・ファイナルだからというより映像収録の為なわけですけど、今回スクリーンの使用もクレーン・カメラも無かった代わりに、照明はめちゃくちゃ素晴らしかった。
全体的には暗く沈むステージに、細めにまっすぐ伸びる照明を多用していましたかね。それが天井から真下に向かって照らされて神秘性を演出したり、ダイナミックにフロア全体を舐めまわしたり。あとはステージ左右と天井からのレーザー。これが鳥肌立つほど凄いのなんの。レーザーは無条件に興奮するでしょ。男の子だからな(笑)。女の子も興奮するかな?w
そういうちょっと変わったライトの使用だけでなく、単純に楽曲の場面々々と照明効果の連動(曲の入りに合わせてビカビカ!とかね)が巧みで、これはスタッフのセンスが良いんだろうなぁと感じました。オケ隊が退場した後はステージ後方スペースが空になってるわけですけど、うま~く後ろを映さないように照明を工夫してましたもんね。そのおかげで、最初は随分前方にDr台があるように感じたステージも違和感がまるで無くなりましたし、実際以上に狭く感じさせなかった(良い意味で)。
しかし陰陽座の時と比べると、随分とステージ上は暗いね。それがバンドの音楽性に合っているから歓迎なんですけど、実際演奏しているメンバーは手元が見えづらそうで大変だなぁ…、とそんなことも思いました。


「D.A.R.K. -In the name of evil-」の楽曲が隅々まで張り巡らされたセットリストでした。新しい楽曲を序盤~中盤に集めて、終盤は過去の人気曲で固めるわけではない。というより、要所々々を占めるのはその最新作からの曲だ。このアルバムに対するメンバーの自信が窺える構成でしたね。正に看板に偽り無しの、「D.A.R.K. -In the name of evil-」を奏でる為のライブ。
序盤にスピーディでキャッチーな曲を畳み掛けた後、セット中盤にはメロウな曲を固めて、後半は一気に駆け抜ける。この後半がほんとに休みなく連続。10曲くらい速い曲ばっかり。バンドも凄けりゃ、それを迎え撃つファンも凄い。けど一番凄いのは晁直(Dr)でしょうね。無尽蔵のスタミナかよッ!?
歌詞に「公開SEX」とありランニングタイムが1分半ほどのINVADERでは、「イクのが早くてすみません。もう1回ヤらせてください!」(笑)と2回続けてプレイする趣向もアリ。しかも2回目はパイロドッカンドッカンというサービスっぷり。


アンコールは、再びオケ隊がスタンバイ、最後に登場した白シャツ姿の葉月にどよめきの黄色い歓声が上がる中、バラードETERNITYでスタート。アルバムの先行シングル曲にも関わらずツアー中は一度もプレイされなかった(葉月のプライベートな想いに依るそう)この曲が、スペシャルな演出の下にここで奏でられる。楽曲自体は素晴らしく、ストリングを従えた絵的にも最高だったこの場面でしたが、正直生弦の貢献は大きくないと感じましたね。この曲ってピアノの響きのイメージが強く、それが同期で音量も大きく鳴らされるので、葉月のVoだけになるパート以外では正直ストリングスの音がイマイチ聞き取れなかったです。ただ映像作品化された暁にはミックスが調整されると思うので、とても楽しみ。

ETERNITYが終わり、葉月がオケ隊メンバーを一人一人丁寧に紹介した後に、バンド活動の道程を振り返りファンに感謝を伝えるMCが挟まれました。というか長めのMCとしてはこの日初めてのタイミングだ(笑)。ずっと一気にここまで突っ走ってきたから。「(このシャツ)乳首が透けるから恥ずかしい(笑)」と葉月が着替えに戻って再び攻勢開始。代表曲を並べたラストにEVOKEを持ってくるところがクール過ぎる。違和感も皆無だったし。
2回目のアンコールは、観客歌いまくり、観客に歌わせまくりのADOREで締めでした。この曲だけでなく、葉月が声を求める場面は多かったですけど、これは彼が楽をする為では勿論なく、単にこのTOKYO DOME CITY HALLを埋めたファンの歌声をステージで浴びることの幸福感に浸っていたからだと思います。


最高に素晴らしいライブでした。圧巻。
実は、途中何度も涙しました。演出と照明との相乗効果のおかげもありますけど、バンドとファンが全力でぶつかる光景が美しかったこと、そして何より葉月のシャウトに、言葉に、心揺さぶられた。なんだろな、「ラストーッ!」っていう曲コールにも、「どうもありがとうございましたーッ!!」っていう感謝にも、全て気持ちが入ってるんだよな。
想いがこちらまで、届く。
感激したよ。

<セットリスト>
01.INTRODUCTION~D.A.R.K.
02.ANTARES
03.GREED
04.BEAST
05.NIGHT
06.DEVIL
07.GHOST
08.ILLUMINATI
09.GUILTY
10.FALLEN
11.MELANCHORIC
12.the whirl
13.INVINCIBLE
14.VANISH
15.INVADER
16.INVADER
17.COSMOS
18.MIRRORS
19.THE FATAL HOUR HAS COME
20.ALL THIS I'LL GIVE YOU
21.pulse_
22.MOON
ENCORE1
23.ETERNITY
24.I'm Sick, B'cuz Luv U.
25.GALLOWS
26.TIAMAT
27.EVOKE
ENCORE2
28.ADORE


来年3月以降のツアー日程が発表され、ファイナルは5月8日の新木場STUDIO COASTだそうです。その日に行くかどうかはまだ分かりませんが、このTOKYO DOME CITY HALLもまだソールドアウトしていないだけに、再びやる機会もあるでしょう。その時こそ是非とも足を運びたいですね。勿論、バルコニー席でね。アリーナはモッシュとか無くて想像してたよりも安全(?)そうでしたが、バルコニーからの眺めが格別なので。

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