ジェイムズ・P・ホーガン『ガニメデの優しい巨人』

ジェイムズPホーガン_ガニメデの優しい巨人
ジェイムズ・P・ホーガン『ガニメデの優しい巨人』 (創元SF文庫)

SF作家ジェイムズ・P・ホーガンの「巨人たちの星シリーズ」の2作目、『ガニメデの優しい巨人』を読みました。前作、つまり同シリーズの1作目『星を継ぐもの(Inherit the Stars)』がZガンダム的、クサメタル的題名なのに対し、今作はプログレ的だ。GENTLE GIANTだけに。どうでもいいことですけど。でも両方とも印象的な邦題ですよね。


「ロマンはどこだ」
さて、話はガラッと変わりますが、伊坂幸太郎の『陽気なギャングが地球を回す』の登場人物、“演説の達人”饗野の台詞です。有名ですね(ですよね?)。

饗野、私が教えてあげよう。

「ロマンはここだ」

以下、人によっては「ネタバレ」と感じる部分があると思いますので、ご注意ください。
 ↓

前作『星を継ぐもの』は傑作でした。“人類の起源”というドデカイ謎を解き明かすミステリ的/科学小説的側面が非常に優れていたのは確かなのですが、前作を傑作たらしめていたのはそのあふれ出る「ロマンティシズム」でしょう。クサ過ぎるタイトルは伊達じゃない。
前作の真相がそのまま最大の謎として繋がってくる本作『ガニメデの優しい巨人』も同様に傑作でした。前作がひたすら過去をほじくり返すのに対して、本作は何と異星人(=ガニメアン)と邂逅する。タイトル通り、心優しい異星人と地球人との交流にあたしゃあ何度も涙しそうになったよ。エピローグにて<巨人の星>からの通信を受け取るくだりではホントに涙出た。この「曇りなき前向きっぷり」「ロマンティシズム」を前にして、私は、ソ連はもう無いよだとか科学者連中の煙草スパスパ描写はリアリティに欠けるだとか生物学の見地から検証すると瑕疵があるだとかそんな無粋な事は一切言えません。

ジェイムズ・P・ホーガンの「巨人たちの星シリーズ」にこそ、ロマンがありますわ。

続編『巨人たちの星』も読まなきゃ。
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