Kalafina「far on the water」


Kalafina「far on the water」 (2015)

Keikoさんが好きです。梶浦由記プロデュースによる3人組女性Voユニットの5thアルバムです。ここ数年はライブ盤・ベスト盤等の企画作を出しつつも、2年に1枚のペースでコンスタントにオリジナル作をリリースしています。しかも順調にジリジリとランキングを上げてきているという順調っぷり。

こういうヴォーカル主体の音楽が、新鮮味を失わずに作品を重ねるのは難しいんでしょうね。ちょっと変化を感じさせる作風かなと思います。
「変化」とひとくちに言ってみても、何から何への変化なのかという“元”の部分を私が把握できているか怪しいものですが、前作「Consolation」(2013)や同じく梶浦プロジェクトであるFictionJunction「elemental」(2014)の記事でも書いたように、Kalafinaの基本的な音楽性は「民族音楽を味付けにした、異国情緒を感じるシンフォ・ポップ」という風に考えています。因みに、歌い手3名の声質や歌唱法は把握してしません(=判別できんw)。

「変化」と書きましたが、従来路線の曲もしっかりと収録されているから、もしかしたら変化というより幅を広げてきたって感じでしょうか。
イントロ的な小曲①into the waterの後に始まる②monochromeがいきなりの異色な曲でビックリします。フォーキッシュでダンサブル、かつ明るめの曲調で、歌ってるのが清廉な女性VoじゃなかったらどこのFINTTROLLだとツッコミを入れるところです(笑)。
続く③五月の魔法がストリングスの映える“いつも”の曲なので、その「変化」がアルバム全体へと及ぶものではないと察して、(ちょっと)安心するんですけどね。

ただ、今までのKalafinaの音楽をサイケ方面に踏み込みそうなほど押し進めた⑤うすむらさきのような曲がある一方、この「ダンサブル」というのは他の曲でも感じる要素です。
⑥identify⑧One Lightがそうですが、2曲共やたらノリノリなんですよね。しかも80年代風でバブリー。Kalafinaの音楽を表すのに「バブリー」なんて言葉を使う日が来るとは思ってもいませんでしたが、キメにせよ、Gtソロの突き抜け具合にせよ、80年代ダンサブル路線ですわコレ。いやに威勢のいい歌い方もそんな感じだし(笑)。同時に、FJのように(歌と)バンド・サウンドとの相性が増しており、力強くなっていますね。
初めはこの曲調に狼狽え、「なんだこりゃダッセー!」と思った(笑)ものの、特にの勇壮さやベッタベタなGtソロに熱くなっている自分に気づき、「こりゃいいな」、と(笑)。

④ring your bellにしても爽やかな疾走感(HR/HMでいうところの「疾走」とはニュアンスが異なる)を感じるし、FJのstone coldを想起させるような打ち込みサウンドとの相性の良さをみせる⑩heavenly blueも、多重コーラスの美しさがもたらす崇高さはそのままに、親しみやすさとバンド感が増しています。
この聴き易さ、もしかしたら私が知らず知らずKalafinaに求めていたものかもしれず、めっちゃ好印象です。彼女らの作品で一番好きかもこのアルバム。(まぁ、FJに接近して、ますます両者の違いが曖昧になってくているようにも思えますけど/笑)
バンド・サウンドへのストリングスの絡み方が実に“らしい”⑫believeにしても、スピード感のあるノリが良い曲ですしね。


私がそういうタイプの曲が好きなだけかもしれませんが、アップテンポの曲の出来が良いアルバムです。そして、それら楽曲が新鮮な空気を運んできており、マンネリを回避/打破しているのが、棚ぼた的に嬉しかったです。
期待以上。

【お気に入り】
⑩heavenly blue
⑧One Light
④ring your bell
⑫believe


シングルばっかやんけ! やっぱ私はポピュラリティがある曲が好きなのかもしれんですなぁ…。
Keikoさんが好きです。

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