KAMELOT「HAVEN」


KAMELOT「HAVEN」 (2015)

米国産シンフォニック風味メロディック・パワーメタル・バンド、11thアルバム。SEVENTH WONDERのTommy Karevik(Vo)を迎えての2作目です。相変わらずジャケを見ただけで、ある程度の満足感を与えてくれるバンドだ。美しひ。
ファンの望む方向性を、バンドとTommyの優れた表現力を以って提示した前作「SILVERTHORN」(2012)、およびその後の活動で“復活”を印象づけた彼らですが、本作の出来は如何に?

STORATOVARIUSしかり、ANGRAしかり、新布陣による復活作に次ぐ作品では、ちょっと踏み込んだ表現を模索したくなるんでしょうか、若干方向性をシフトしてくる傾向があるような気がしますが(ってまぁサンプル数少ないですが/汗)、KAMELOTもそうでした。
キーワードは、「ヘヴィ&ダーク」。ヘヴィでダークな作風といえば、思い出すのは前任Vo・Roy Khan在籍時最終作である「POETRY FOR THE POISONED」(2010)ですが、今回はあそこまで重苦しくはなく、前作譲りの「分かり易さ」「即効性」も備えているので、アルバム全体のバランスは悪くないです。

彼ら得意の楽曲展開パターンである、【割とあっさりめな1回目のサビ → 濃厚さを増して2回目のサビ → ブリッジと間奏で確実に盛り上げて → ラスサビで頂点へ】というアレンジが今作でも冴えています。だから、一発で魂持ってかれちゃうようなキラー・チューンは無いのに、1曲1曲の聴後感、アルバム全体から感じる満足度はそこそこ高い。
また、ARCH ENEMYのAlissa White-Gluz(Vo)が⑩Liar Liar (Wasteland Monarchy)⑫Revolutionに、NIGHTWISHのTroy Donockley(ティン・ホイッスル=縦笛)とDELAINのCharlotte Wessels(Vo)が⑤Under Grey Skiesに、その他各曲に豪華なコーラスを起用と、ゲスト陣の適材適所っぷりが相変わらず上手く、その効果も大きいです。

でもやっぱりちと物足りないかな。
アルバム全体の雰囲気には酔えるんだけど、1曲1曲個別のこととなると、どうしても過去の名曲群と比べてしまって我に返ってしまうという…。楽曲の核となるメロディが淡いのよね。それでも、ムード演出の手腕には圧倒的に秀でたバンド(特にはその典型例)なので、そこそこ聴けてしまうのが逆に歯がゆいような気もします(笑)。あと、ヘヴィな作風だと名手Casey Grillo(Dr)の貢献が光るね。
妖艶さとキャッチーさのバランスが良好な②Insomnia、“君たちこういうタイプの曲好きでしょ?→はい好きです”な④Veil Of Elysiumはかなりお気に入りですし(両方ともシングル曲だ)、ゲストVoの好演が光る上記⑤⑩も流石の出来ですが。


実は、同時期に買ったPOWERWOLFの新譜の明朗なメロディアスさに意識を持っていかれちゃったというのは、秘密だw

【お気に入り】
④Veil Of Elysium
②Insomnia MVは → コチラ。
⑩Liar Liar (Wasteland Monarchy)
⑤Under Grey Skies

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COMMENT 2

DD  2015, 09. 05 [Sat] 19:53

 買って聞いたなりのこちらの見聞を。

 今回は作風をちょっと現代の方向に向けた故に、音もちょっと変えてる(それが1,2等に顕著)で、そう感じるのも無理ないかも、過去の「Karma」、「Ghost Opera」と比べると。

 それでもバラード類ではメロディもしっかり押さえてるし、インスト、後半での盛り上がりではさすがだ、と思うのもちらほら聞かれます。

 今回は音楽性の違うバンドがやったら、どんどん重くなるか、暗くなりすぎる(スラッシュ等に扱わせると)ような作品になりかねないですが、ドラマ性も備えてるのがこのバンドの強みですが、それでもこのバンドで最初に聞くべきかと聞かれると、さすがにこれとは言い難いですね。(下手すれば(poetry~)の後に来てもいいかも)
 
 最近は以前インタビューでも述べてたように「live DVDの用意をするかな」と言ってるように、歴史を網羅したセットを組んでるようなので、LOUD PARKでもいいliveになるはず。

 お気に入り・・1,4,8,10,11(時期によって変わるが、これは現時点)

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ヒゲ・スカイウォーカー  2015, 09. 06 [Sun] 20:07

DDさん、

仰るようにこのバンドは、ヘヴィさ・ダークさとメロディのバランスを取ること、ドラマの演出に関しては抜群に巧いですからね。最低限の満足は毎回提供してくれます。

彼らのライブ、選曲はあまり心配してないのですが、メロディ担当楽器の音量がやや抑えられたバンド・サウンドなのが、毎回気になっています。

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