伊坂幸太郎『あるキング』

伊坂幸太郎_あるキング
伊坂幸太郎『あるキング』 (徳間文庫)

伊坂幸太郎の『あるキング』を読みました。
最初、何故か“歩く・王様”だと思い込んでて、てっきり競歩か何かの話だと思っていたんですわ。
野球の話でした。

この作品は、いままでの伊坂幸太郎作品とは違います。意外性や、ハッとする展開はありません。あるのは、天才野球選手の不思議なお話。喜劇なのか悲劇なのか、寓話なのか伝記なのか。
キーワードはシェイクスピアの名作「マクベス」に登場する三人の魔女、そして劇中の有名な台詞。「きれいはきたない」の原語は「Fair is foul.」フェアとファウル。野球用語が含まれているのも、偶然なのか必然なのか。
バットを持った孤独な王様が、みんなのために本塁打を打つ、そういう物語。


内容に関係ない野球の話をしようか。
あ、野球好きな方はこれから先は読まないでくださいw


以下、人によっては「ネタバレ」と感じる部分があると思いますし、ムカッ!とくるので、ご注意ください。
 ↓

野球が嫌いです。
まぁ自らプレイするとなったら野球に限らず球技全般が苦手なんですけど、そういう漠然とした苦手意識とは関係なく、野球に関しては積極的に嫌い。いや、野球そのものというより、野球にまつわる諸々が、というべきかな。

その1。
ガキの頃、「好きな(野球)チームはどこ?」とか尋ねられるのが、めちゃくちゃ苦痛でした。最近はそんなことないのかもしれないですけど、私がガキンチョの頃っていうのは好きな野球チームが当然あるかのごとく、ドイツもコイツもこんな風に訊いてきやがったんですよね(笑)。「野球が好きで当たり前→オマエ、どこファンよ?」っていう論法ですわ。そういう「決めつけ」みたいのがあったんですよ、少なくとも私の周りでは。
つーか、野球に限らず、そもそもチーム競技にはあんまりシンパシーを感じないんだよね、オイラ。個人競技の方が好き。

その2。
ここ十数年テレビ見てないもんでよく知らないんですが、昔はテレビの野球中継ってのは放送延長しやがったんですよ。今もそうかもしれませんし、他のスポーツでもそうなのかもしれませんけど、当時は夕方~夜間の時間帯の民放のスポーツといえば野球だったんですわな。
で、試合が長引きますね。するとですね、その後のドラマや映画の時間がズレる。そうするとですね、ビデオで録画予約してたのがズレる。するとですね、アタマにクる。ヒゲスカ少年は画面の向こうのピッチャーに向かって、「オマエがさっさと投げないから時間内に終わんないんだよッ!」と八つ当たりしてたわけです。衛星放送が普及する前からあたしゃあ、野球専用のチャンネル作って、野球中継はそこでやってくれよって祈ってましたね。
この録画するコマのズレ、デジタル放送に変わった今では無縁の苦しみなのでしょうかね?(よく知らない)

その3。
なんで応援団って野球の応援しかしないんだ?
あ、中学とか高校とかの部活の話です。太鼓どんどんチアガールポンポンで「かっとばせー!ナンチャラ…」なアレです。君達は母校に所属する応援団なのか、野球部員&OBの私設応援団なのかどっちなんだ、という。中学の時も高校の時も、ウチの部活(陸上部)の方が野球部より強かった(成績良かった)のにね。(野球部以外の)他の部活のヤツらも同じように思っていたに違いないw
まぁ、野球部員と仲悪かったわけじゃないんですけど。


…ということで、野球に関しては色々と文句があるわけだ。
だいたい、あのゆっくり、ダラダラとした試合展開がだな(ry

そういや『タッチ』も嫌いだったなぁ…。
あ、でも、アニメの『侍ジャイアンツ』は見てたような気がするし、純粋な野球だけの漫画じゃないものの、高橋ツトムの『鉄腕ガール』は私が最も愛する漫画の一つですよ。

実際の野球の試合で唯一心に残っているのは、松坂大輔が3年の時の甲子園「横浜高校 vs PL学園」延長17回の準々決勝。ちょうど試合の日は出かけていてテレビを見れなかった為、友人のカーラジオで試合中継を聞いていたんですが、凄まじい緊張感でしたねぇ。視覚情報が丸ごと失われていたことも大きいと思います。友人含めてみんな神奈川出身だったこともあるし。


え?
『あるキング』の感想?

そんなのどうでもいいでしょ(笑)

まぁ、伊坂作品には珍しく、あまりハマらない作品でしたね。
『マクベス』を下敷きにした話のようで、私がそれを読んでないからピンとこないのかもしれません。また、ファンタジー色が強すぎるのが作者のカラーには合っていないと感じたからかもしれません。ただ単に登場人物に魅力を感じなかったのかもしれません。
あとは、神の視点(というか、この場合は“王”の視点か)で登場人物の運命を語るヤツが出てくるんですけど、それがイマイチ気に入らないのよね。
野球を扱っているからムカついたわけではないと思います(笑)

ただ、会話は相変わらず面白いし、「祈ることに力がある」というテーマは好き。
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