HEADSTRONG FES.@川崎CLUB CITTA'

ANTHEM 30th ANNIVERSARY PROLOGUE 3 『 HEADSTRONG FES. 』 川崎CLUB CITTA' (2015/7/25)

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ANTHEMのデビュー30周年を記念した主催フェス、『HEADSTRONG FES.』に行ってきました。既報の通りDOUBLE DEALERの(とりあえずは)一度だけの再集結を観たかったので。

30周年を祝う諸々のアクションの中で、この「PROLOGUE 3」というのがどういう位置付けになるのか、サッパリ分かりませんし興味もありません。ANTHEMの活動を追ってきたファンじゃないし、そもそも(ほぼ)フルスケールでのライブを観るのはこれが初めて。LOUD PARK 07でちょこっと、あとはOzzfest Japan 2013HAMMER BALL 2013でのANTHEM '91くらいかな。そういえば、この年のHAMMER BALLがDD再集結への狼煙みたいなもんでしたね。結果的には。
…ですので、私にとってはただ単に、「4つのバンドのライブを観ることができる対バン・イベント」というイメージ。

定刻16:00少し前に柴田直人がマイクを持って登場、「ナオト!ナオト!」コールで迎えられる中、各バンドの紹介とラインナップ決定までの経緯を説明する。この人の穏やかな語り口での喋りは、なかなか面白いですね。
さて、SABBRABELLSから。予めタイムテーブルが発表されておりまして、SABBRABELLSが45分、DOUBLE DEALEROUTRAGEが50分、ANTHEMが90分、という風になってます。


SABBRABELLS featuring DIOKEN
予備知識がほとんど無いです。音源は聴いたことがないし、『グラップラー刃牙』みたいなジャケのCDがあったなぁ…というのと、CDガイドの宣伝文句を読んだことがあるくらい。
だいたいにおいて、「DIOKEN」って何だ?、というより誰だ?という認識でしたが、登場してすぐ分かりました。誰だか認識したという意味ではなく、Ronnie James Dio信奉者のヴォーカリストだということが判明したという点で。
で、同時に、苦手なタイプのVoだということも即座に判明してしまいました(笑)。ジャパメタ・バンドにやけに多いような気がする、ちょっと苦しげにグイグイ声を張り上げてくるタイプの歌唱だ。実際に苦しいのかどうかはさておいて。どうやらオリジナルVoの人に当てが付かなかったらしく、ヘルプで参加したようです。ですので、この日のステージが往年のそれをどの程度再現していたのかは不明です。

このバンドについて勝手にイメージしていたのが、「聖飢魔ⅡDEAD END」だったんですけど、ライブ冒頭から割とアップテンポの曲が続いてちょっと驚きました。あんまり「サタニック」って感じじゃなくて、これは様式美系のブリティッシュHRだな。Key奏者はいないものの、RAINBOWを思わせるような。
「初期の代表曲」とのことで披露された、3曲目の鏡張りの部屋からは予想していたサウンドが飛び出してきましたが。こちらはBLACK SABBATHね。やっぱり下敷きにあるのは英国HRなんでしょう。

バンドサウンドはクリアで聴き取り易かったものの、現代的なエッジは皆無。演奏や歌唱が緩いわけじゃないんだけど、まぁやっぱり一度きりの再集結ってムードは感じたかな。思い入れもないだけに、音楽的にもさほど魅かれるものはなかったですね。ブリティッシュHRど真ん中過ぎるので、面白くない。それなら本家のバンド群を聴きますよ、と。Gtソロも手癖っぽいし、DIOKINの仕草や煽りが似非外国人風なのも好きじゃなかったし。

<セットリスト>
1.METAL SABER
2.WOLF MAN
3.鏡張りの部屋
4.WATER NIGHT
5.DOG FIGHT
6.DEVIL'S RONDO


DOUBLE DEALER
感涙。

登場したメンバー、下山武徳(Vo)と島紀史(Gt)と礒田良雄(Dr)の3名はすぐに分かるものの、BaとKeyはアレ、三谷耕作と小池敏之なのか? 容貌が変わり過ぎてて分からん(笑)。Baは下山のMCで「三谷さん」って言われてたので間違いないと思うんですが、Key台のところにいた短髪爽やかオジサマはあれほんとに小池氏か?(笑)
そんな「現役感溢れる3名+アナタ誰?な2名」編成のDOUBLE DEALER、まぁこの曲からやるのが順当だろうなというTHE LONG WAY ROADから始めたステージは、ホントか嘘か「リハは昨日1回だけ」という言葉がにわかに信じられないほどのカッチリしたバンド・サウンドでした。一体感に満ちた音がステージからこちらに飛んでくるという風ではなかったですが、各メンバーの貢献がよく分かる音像。Keyは最初聞き取りづらかったですが、すぐに改善しましたし。

全体的に余裕がありましたね。先述のHAMMER BALL 2013での柴田直人PROJECT featuring下山武徳のステージを観ている人(私もそう)は、下山&島&礒田の3名の共演、そしてDD曲THE LONG WAY ROADの再現を目の当たりにしていますが、バンドDOUBLE DEALERとしては9年ぶりくらいのステージのはずなんですよね。ファンとしてもそれ相応の気持ちを携えてこのステージを観ていると思うんですが、バンド側はそんな気持ちも知らず(笑)、実に自然体でリラックスしてるじゃねーかコノヤロー!ww
下山アニキ、かつては1曲目から「後のことなんか考えてねぇ。喉よ裂けよ」とばかりに全身全霊の歌唱をぶつけてきましたけど、今はもっと力を抜いている感じ。それは本気を出していないんじゃなくて、経験を積んだことによってスッと楽に声が出る歌唱法を会得したような、そういう余裕にも感じられました。
歌メロのフェイクの仕方にも、そんな歳月の積み重ねやDDの曲に対する客観性、1回きりのイベントならではの態度が滲み出ているようにも思いましたが、アニキの場合は歌唱を楽するためのフェイクじゃなくて、その時々の感情を歌に注入するためのフェイクに思えるので、まったく問題無し。

ステージ上にピリピリした空気がないことと、HAMMER BALLでの“予習”の効果もあり、冒頭から感激するようなことはなかったのですが、2曲を終えて、過去を振り返るちょっと長めのMCの後、アニキが「インナー・ヴォイス…」と曲紹介をした瞬間に何故か一気に涙腺にキた。で、そこからの必殺バラードDEEP BLUE SKYですから。

一気に「空白の期間」を取り戻したという表現は、私自身の心持ちとしては正しくないですね。このステージを観ている時も、そしてこの記事を書いている今も、何か信じられないものを観たような、そんなどこかフワフワした精神状態で音を浴びていたような気がします。今から考えると、もっと一音一音を身体に、脳内に、刻みつけるような聴き方ができないもんかと思ってしまいますが(苦笑)、まぁしょうがない。
DDにおけるアニキのVo、そして、流麗極まりないんだけどしっかりと引っ掛かりのある島のGtプレイの素晴らしさ、これを再確認しただけで十分過ぎるほど十分だったと思います。礒田のしなやかで躍動感がありまくる、“固くない”Drプレイも相変わらずスゲー、でしたし。

そしてやはりハイライトは、4th「DESERT OF LOST SOULS」(2007)の曲。なんせこのアルバムに伴うツアーをやる前に解散しましたから。
「最初は(4thから)やるつもりがなかった」ようですが、柴田の「4枚目から、やるよね?」(←提案・相談ではなく、決定事項)という鶴の一声が効き、1曲だけですが「僕達も生まれて初めて演奏します」という、この曲がプレイされました。

JUDGEMENT

4thの中でも最もスピード感に満ちた名曲。「キタッ!」と歓喜したファンもきっと多かったでしょう。かくいう私も、この曲が4thでは一番好きです。

感涙。

SYMPHONY Xとフランスをツアーした時にも、ラストに披露して盛り上がったこの2曲で締めたいとのことで、THE ENEMYRAISE YOUR FISTを最後にプレイ。
全7曲。
結果的には、1stからの外すことはできない5曲に、2ndと4thから1曲ずつ、3rdからは無しというセトリでした。THE ENEMYDEEP BLUE SKYは長尺曲ですから、50分という持ち時間でこれ以上望むのは贅沢かもしれませんが、3rdからも聴きたかったですね。あとはKeyとGtのバトルが映える曲も。
まぁ、この飢餓感、それと相反する満足感こそが、奇跡のステージに立ち会えたことに対する報酬でしょう、と。
DOUBLE DEALER、最高でした。

<セットリスト>
1.THE LONG WAY ROAD
2.DRAW A CURTAIN
3.INNER VOICE
4.DEEP BLUE SKY
5.JUDGEMENT
6.THE ENEMY
7.RAISE YOUR FIST


OUTRAGE
再入場自由だったので、DOUBLE DEALERが終わって外に休憩に出ていました。昼飯も食べてなかったし。で、時計を確認して、そろそろ終盤の時間だし「マイ!ファイ!ナゥ!ディ!」するかなーと思って会場に戻ると、Megalomaniaってました。入り口付近まで人でいっぱい、窮屈だったのは、フロア前方にサークルができていたからかしら?
…ということで、Web上で拾ったセトリは載せていますが、聴いたのは終盤の3曲のみです。DDと同じ持ち時間で全11曲。1曲1曲の長さの関係もあるけど、如何に下山アニキが喋り倒していたかということだ(笑)。あのMCは不必要だったとは思わないし、むしろファンの“空白”を埋める為には必要だったとも思うけど、仮に喋りが少なかったらあと1曲は出来てたなー、DD。

…ってOUTRAGEの話をしますけどね、この前の2バンドと比べて、圧倒的に音の密度が濃い。隙間無く埋め尽くされた音数も多いんだけど、それぞれの楽器の音が太く、その迫力と主張っぷりが凄い。間違いなくこの日、最も攻撃的で喧しい音を出していたバンドでしょう。
ただ、予想していた通り、私のあまり得意な音像ではないですね。リズム隊、特に丹下眞也のDrの音量がデカ過ぎますから。3曲くらい(実際は2.5曲)で十分お腹一杯かも、と思っちゃいました。

派手なパフォーマンス等しないで、音で圧倒するようなショウ。しかも、バンドはごくごく自然体。
ハットを被った橋本直樹(Vo)は、ステージ上を右へ左へとノシノシ動き回ってます。この動き、ウチの母親から「動物園の熊みたいにウロウロしないでッ!」って怒られるパターンだわ(笑)。正直その挙動・所作はかっこよくはないんだけど、声だけでこちらを振り向かせるような凄みがありましたね。ヤケクソにならないでしっかりと感情をコントロールしてるシャウトは私の好みだし、その声は太さを失わないまま、伸びること伸びること。凄いわ、この人。

My Final Dayはラストにやると思っていたんですけど、違いました。まぁ、とりわけ好きな曲ってわけではないので、別にダメージはないんですけど。そもそも体力温存策をとってパスしているくらいのバンドですから、何をかいわんやって感じですが、短いながらも強烈なパフォーマンス(特に橋本のVo)を観て、CD聴きなおしてみようと思いました。

<セットリスト>
01.Under Control Of Law
02.My Final Day
03.Madness
04.Broken Man
05.Curtain Of History
06.I Feel Alright
07.Step On It
08.Blind To Reality
09.Megalomania
10.You Suck
11.RISE


ANTHEM
サバスのHeaven And Hellが流れ始めると開演の合図なんでしょうか?
登場したバンド(帽子率5割)が始めたのは最新作「ABSOLUTE WORLD」の1曲目、SHINE ON
オオッ、いきなりのサビのコーラスがしっかり映えてる!森川之雄(Vo)の声もよく出ているし! Ozzfestで観た時(Voは坂本英三)も柴田直人(Ba)と清水昭男(Gt)がコーラスを担当していたのか記憶にないんですが、どうも歌メロが演奏から乖離しているように感じたんですよね。坂本が声張り上げているだけ、みたいな。この日はHR/HMとしての突進力のほかに、歌モノとしての魅力もしっかり出ていたので、とても好印象でした。
あとね、田丸勇のDrがとてもイイ。今まで観たベテラン連中よりずっとずっと好き。うるさくないのに締まっているから。この日は数回観た彼らのライブで一番良かったですが、それは特に上記2点、歌メロの再現性とDrサウンドが自分の好みと合致していたからですね。
過不足の無い自由自在な清水のプレイも素晴らしかったし。

ANTHEM@チッタといえば「火柱」なわけですけど、3曲目のVENOM STRIKEの冒頭でそれが炸裂! 周囲からも「オォ!」って声が上がってましたけど、私は初めてだったこともあり、ちょっとだけ感激。随分と天井近くまで吹き上がるんですね。フロア後方から観ていましたけど、かなりの熱気が伝わってきました。
イメージ的にはライブ中は炎吹き上がりまくりって感じもしてましたが、この日は計3回でしたかね。ココと、本編ラストとアンコール。

ライブ前半のネ申セトリっぷりが凄すぎる。6曲目のBLACK EMPIREまで、好きな曲しかやってないよ。このまま行ったらエラいことになっちゃうぞ…、と思ってましたが、中盤以降は個人的にはやや退屈してきましたね。疲労で集中力が切れかかってたのもありますが、初期坂本曲ってピンとこないから。坂本曲をやるなら古いのじゃなくて、OnslaughtImmortal BindHeat Of The Nightあたりが欲しかったですね。
あとこのバンド、あんまり曲を畳み掛けないんですね。ほぼ1曲毎に森川が悪代官風の「おぬしもワルよのう」系ヴォイスで曲紹介するんですけど、そういう気合の入ったマッチョな言い回しのMCには興奮しない性質なので、ショウの流れが分断されるだけマイナスかな、と感じました。

ただ、そんな私の心持ちは別にして、ファンの忠誠心やバンド・観客双方の一体感を感じる盛り上がりでした。
アンコールはWILD ANTHEM。それと、イベント・タイトルにも掲げられたHEADSTRONGを、各バンドのメンバーを全員呼び込んでセッション。

<セットリスト>
01.SHINE ON
02.PAIN
03.VENOM STRIKE
04.LOVE IN VAIN
05.HUNTING TIME
06.BLACK EMPIRE
07.EMPTY EYES
08.GHOST IN THE FLAME
09.ABSOLUTE FIGURE
10.DESTROY THE BOREDAM
11.SHOUT IT OUT!
12.BOUND TO BREAK
13.STEELER
ENCORE
14.WILD ANTHEM
15.HEADSTRONG (セッション)


追記。
 ↓

貴重なライブも観れたし、素晴らしいイベントでしたが、残念だったことが2点。

開演を待っている間のフロア後方にいる座り込み連中が邪魔すぎる。そのせいで動線が妨げられているし、場所によっては窮屈極まりない。入場して後方3分の1くらいが座り込みで占拠されてるのを見た時は唖然としましたよ。フェスが始まってもいないこの時間に、疲労感の為止むを得ずってわけでもないのに、この体たらく。イベントがスタートしたら入退場自由なので緩和されましたが、まぁガッカリですわ。

もう1点。この日の照明がショボ過ぎる。ステージの前面の縁辺りから斜め上方へ放つサーチライトにようなライトはなかなか良かったものの、それを(どのバンドの時も)馬鹿のひとつ覚えのように繰り返してるのはいただけない。つーか、ネタが少ないんだな。そのサートライト風照明を使うか、ステージ全体を明るくするかの、ほぼ2パターンなんだもん。
天井に設置されてる照明をグリングリン回して使ったり、Gtソロの時はスポット当てたり、ライト明滅させて興奮煽ったり、バラードの時にムード演出したり…etc…ってもっと遣り様あったと思うんですけどね。
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