Neo-Zonk@吉祥寺SILVER ELEPHANT

PROGRESSIVE LIVE 2015 ~Battle of Keyboard~ 『 RR-Synth vs Neo-Zonk 』 吉祥寺SILVER ELEPHANT (2015/7/14)

Neo-Zonkというプログレッシヴロック・インストゥルメンタル・ユニットのライブを観てきました。
長崎祥子(Key)と大沼あい(Key)のツインキーボードにサポートDrを加えた、ちょっと変わった編成のユニットです。で、ここでDrを叩いているのがCROSS VEINのko-sukeこと、鎌田紘輔。
CVのリズム隊は元々色んなところのサポートの仕事もやっている人達ですけど、とりわけko-sukeの“売れっ子”っぷりは凄まじく、Twitterで見てる限り、毎日のようにライブやらスタジオやらどこかしらで叩いているかのような有様です。いつ練習して、いつ曲を覚えているのか、サッパリ分からん(笑)
そんなわけで、2人の女性キーボーディストの技巧も楽しみでありながら、鎌田王子様の叩きっぷりを観たくて、足を運んでまいりました。初見。

会場であるSILVER ELEPHANTは初めて行くハコ。名前は以前より知っており、プログレやフュージョン系の技巧派ミュージシャン御用達的なイメージがあるライブハウスです。この日はNeo-Zonkと、RR-SynthというKey+Dr+Baによるユニットによるツーマン公演でしたが、サポート含めメンバー全員、このハコの常連ミュージシャンくさい。
老舗のハコなんでしょうか、壁面や天井に補修のあとがあったり色々剥き出しになっている内装。ちょっと秘密の穴蔵じみた雰囲気ですね。それほど広くないフロアに椅子が並んでいます。
大きな特徴としては、ステージ後方上面が斜めに鏡張りになっていることで、(通常は後方壁際に配置される)ドラムセットを上から俯瞰した“絵”がそこに映し出される作りになっています。これはプログレッシャー悶絶の設計ッ!(笑)
しかもこの日はステージ上に2基のセットが既に並んであり、なかなか壮観。2基のうち、上手側にあるシンプルなセットの方がかまちょ王子のDrであろうと見当をつけ、それを見やすそうな(反対の)下手側前方あたりの席をポジション取り。
Keyも2台設置済みで、出番はNeo-Zonkが先のようです。


Neo-Zonk
YouTubeのライブ動画は1曲だけチラ見してはいたのですが、生で聴いたらこりゃあぶっ飛びましたね。

上手側に長崎祥子嬢、下手側に大沼あい嬢という配置。赤と青の衣装も見目麗しいんですが、こちらは座って観ているせいもあり、2人の手元はあんまり見えず。ただ、足元にはかなり大きなベースペダルのユニットがあり、それを駆使して多彩なフレーズを出しているのがよく分かりました。はい、そうです、おみ脚を見ていました(笑)。長崎嬢の。位置的に大沼嬢の足元は見えなかったので。そのペダルによるBa音があるおかげで、かなり低音を稼いでいましたし、バンド演奏でいうところのリフに相当する役割を担っていた感じ。足技でも魅せる。…とか(私が)書くとエロい感じですけど、しょうがないw

曲やパートによって、ソロやメインのフレーズをどちらが弾くかはチェンジしていました。もしかしたら自分で書いた曲ではメインを張るっていう風になっているのかもしれません。7割座って、3割立って弾く、くらいの配分だったかな。
正直どっちがどっちの演奏だか判別つかないところは多かったです。2人の手元が見えない場合が多かったし、私の耳がポンコツだからというのもあります。あと、2人のプレイスタイルの違いみたいなものも把握できていないし、音色も多彩で変幻自在だから、「クラシカルなプレイなら○○が得意」「ジャジーならプレイなら○○」みたいな区別もできないんですよね。2人とも何でも弾けるようにしか思えん(笑)。

YESGENESISを思わせるロマンティックな旋律から、サントラのような壮大なサウンド、ロック色の強い攻撃的な畳み掛け…etc…。それらが淀みなく、でもスリリングに流れていく様子は素晴らしかったですね。なんつーか、鍵盤へのタッチが、響きが、なんだかよく分かんねーけどマジカルで凄いんですわ! ←
テクニカルっちゃあ勿論テクニカルで、それにも驚かされたんですけど、真にビックリなのはその技巧がメロディの中に自然に織り込まれていること。あくまでメロディー(=曲)ありきで、テクのひけらかしの場になっていない。…んだけど、めちゃめちゃテクニカル。その有様が聴いていて気持ち良いんですわ。私はプレイヤー目線を持っていない単なるリスナーなので、やはり曲として自分の琴線に引っ掛かってくるものがないと感情を揺さぶられることは少ないんですよね。
でね、琴線に触れた。触れまくった。
感情を揺さぶられた。揺さぶられまくった。

しれっと静かに拍手なんぞしてましたが、内心はむをおおおおおおおブラヴォォォォオオオ!!って叫びながら走り回りたいくらいの興奮状態でしたわ。こりゃ凄いものを観てるぞ、と。
壮絶な演奏の後、2人のホワンとしたMCに和むっていう落差もイイですね。

で、かまちょ王子のドラミングですよ。この人、どんなスタイルでも叩けるとは思っていましたが、正にその通り。CROSS VEINの楽曲もメロディックメタルにしてはかなり起伏のある展開・リズムを持つものですが、それでもこの日観た演奏とはだいぶ異なりますね。
なんて繊細なプレイなんでしょう。柔らかく、強弱を完璧にコントロールしたような演奏。そのダイナミクスがあるからこそ、曲のクライマックスでの躍動感が生きてくる。
優れたドラマーの中には上半身が全くブレずに叩く人がいますが、かまちょはそういうタイプじゃないですね。彼って踊るように叩くんですよ。その、なんつーか、曲に自分を合わせてゆける柔軟さがすげぇな、と。CVのライブでもソロタイム等で垣間見せていたそのプレイの幅広さを如何なく発揮していた印象。感服いたしました。

持ち時間は1時間ほどだったかな、曲は知らなくとも存分に楽しめましたライブでした。メロディ・センスが自分の感性に響くものだったからでしょう。特に、最後に演奏したシンフォ調のサントラ風の曲は好みだったなぁ。
Neo-Zonkとしての次の東京でのライブは決まっていないとのことでしたが、これはちょっと追いかけてみないとアカンやつだと思いましたね。
衝撃を受けたと言ってもいい。素晴らしいものを見せていただきました。


RR-Synth
続いて、Keyセットを設置しなおしてRR-Synthの出番。Keyの前田遼二によるリーダー・ユニットですが、この日のサポートDr・今井義頼は、前回のNeo-Zonkライブで叩いた人なのよね。
こちらも技巧的なプログレ・インストですが、Neo-Zonkと比べるとよりロック色が強く、(信じられないことに)さらに技巧的。また、自身の手弾きに加えて打ち込み音源も流す前田のスタイルや、パーツパーツをコラージュするような曲作りのせいもあり、とてもカラフルで玩具箱をひっくり返したような多彩さがありました。個人的にはもうちょっとスムーズな曲展開の方が好みですが、これはこれで観ていて面白い。
ロック色を強めに感じたのは、岩永真奈嬢のBaの存在とDrの特徴に依るところが大きく、特に今井のDrはかまちょのDrとはプレイ・音色共にだいぶ異なっていました。音の粒が大きく、こちらにぶつかってくるような量感があるんですね。少し音量がデカ過ぎに感じましたが、ロック・ミュージックを中心に聴いている人の耳には、今井のDrの方が(かまちょより)インパクトはデカいと思いますねぇ。事実、めちゃめちゃ巧いし、目も耳もそのプレイを追っちゃう。岩永嬢はベースらしいベース・プレイという感じ。トリッキーなことをせずとも(とはいえ相当テクニカルではありますが)、その存在感が伝わってきます。かなりフレーズ的にもフィーチャーされた曲を演奏していましたし。彼女、とても若いんですけど、その長身も相まって、とても落ち着いて見えるのよね。まぁ、この日のメンバーみんな若いんですけど。
こちらのユニットの演奏も、観ていてうわぁぁああという感嘆と溜め息が漏れ出ちゃうような雄弁さでした。


アンコール・セッション
アンコールは2ユニット全員によるセッション。つまり、ツインDrにBaにトリプルKey。く…、狂ってる!(笑)
この編成で2曲を披露しましたが、もうこうなってくるとメロディの美しさがどうとかより、「とにかく色んな音が鳴っていて楽しい!」と、こういう感想になりますわな。圧巻だったのは2人のドラマーによるソロの掛け合いバトル。鎌田・今井のスタイル(とセット)の違いがよく現れていましたし、非ッ常ォーに面白いものを観ることが出来ました。


なんでだか知らないですが、こういう都心からちょっと離れていて(かつ、あまり歓楽街っぽくないような土地)、地元に根ざしたようなハコでのライブって、遅い時間に始まって夜遅くまで延々と音出ししてるんだよなぁー。こっちは終電無くなって帰れなくなっちゃうっつーの!(笑)
ということで、終わるやいなや、受付でNeo-Zonkの前身バンドであるZonk-MonkのCDを購入してあたふたと帰途に着いたのでした。


おしまい。
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