CROSS VEIN@東京キネマ倶楽部劇場

CROSS VEIN 『March of CROSS VEIN ~ROYAL ETERNITY Tour Final in TOKYO~』 東京キネマ倶楽部劇場 (2015/6/21)

【 劇場 :げきじょう】
演劇・映画などを上演・観覧するための建物。

【 激情 :げきじょう】
激しく高ぶった感情。

CROSS VEINの、アルバム「ROYAL ETERNITY」リリースに伴うツアー・ファイナル。
今回は、会場名の後ろに「劇場」を付けて強引に劇場化させる必要はないかもしれない。元はキャバレーだったという東京キネマ倶楽部は正に劇場だから。リアル劇場。ナチュラル・ボーン劇場。

そして私にとってはほぼ半年ぶりのCROSS VEINのライブ。こんなに間隔が空くのは、初めてかもしれません。そりゃあ自然と、むをおおおおお!ってなるわけでして、その心持ちは正に激情。
「じゅりあたぁぁぁあああん!!」(←激しく高ぶってる)


鶯谷駅南口の道路沿いにある、キネマ倶楽部劇場。
お客さんは、レトロな看板が掲げられた1階外で待機していて、整理番号順に5~10人くらいずつエレベーターに乗って6階へ誘導されるようです。ですので、客入れには時間が掛かりますね。
6階で受付して螺旋状の階段で5階へ。5階部分がメインステージになります。キャパ600人のフロア部分はただっ広く、段差や区画分けの柵は無し。最前列部分に金属製柵があってステージとフロアを分け隔てているるだけで、ガラ~ンとした空間です。TOKYO DOME CITY HALLのように、フロアをぐるりと囲んで二層の客席が設えてある造りですが、こちらは関係者的な席なんでしょうね。
様々なアーティストのPVの舞台にも使われたこの劇場、大きな特徴としては、ステージ下手側のサブステージの存在があり、これはメインステージと階段で繋がっています。サブステージの様子が分かりやすいのは → コチラのPV。


定刻になると、JULIA姫による“ピンポンパンポ~ン♡前説”が流れます。今年1月の原宿アストロ劇場のワンマンでもやった、アレね。つまり、
「あら、もっと前にいらしていただいてもよろしくてよ」
「もっっと♡…そう、もっとです♡」

のくだり、再び登場だ(歓喜)

モクモクとスモークが焚かれ、Royal EtarnityのSEが流れる中、ステージ下手側から演奏陣が登場。アルバムの流れ通り、シンデレラ的坂道発進キラー・チューンEternal Dreamへ。
強力なイントロ・リフの後、ツインリードが爆発すると共に、アルバム・ジャケと同じドレスに身を包んだJULIA嬢がバルコニーのようにせり出したサブステージに登場。
いや、「登場」という言葉では生ぬるい。
ババーンッ!と、降臨。
「逝くわよ!!」

はい逝きました。

なんだこの非日常感。
その演劇性とド派手っぷりとハマリっぷりに、思わず笑いが出ちまうほどです。
効果音があるなら
gion_dogya-n.jpg とか
gion_zukyuuun.jpg とか、そんな感じ。
とにかくですね、これほどインパクトのあるシーンは、なかなか無いですよ。ンな流れで始まれば、そりゃ興奮しますわな。大歓声。

そのままサブステージで1番を歌いきったJULIA嬢が、階段を降りてメインステージに移動。いや、降臨(笑)。この短い階段には蔦を模したような飾りがあるんですが、そこにドレスの裾が引っ掛からないか心配で心配でもう居てもたっても居ら(ry

ツインリードに起伏のある展開、そしてサポートKey・Keitaroのソロまで、CV全部入りと言えそうなあまりにも濃厚過ぎるオープニングに続いて、そのままスピーディーなPrecious Libertyへ。アルバムと同じ曲順ですが、この拍車を掛けるような流れは良いですね。
さらに、かつての“キメ曲”、Protect the Coreへ。この曲をライブ序盤のこの時点で披露してしまっても、なんら不安がないのが今のCV。なんせ他に山ほどキラー・チューンがあるから。

冒頭から、畳み掛ける畳み掛ける。
この日のライブ、実は本編にMCタイムはそれほどありませんでした。JULIA嬢が次曲への繋ぎとしてちょこっと喋って煽るくらいで、基本的には次々と楽曲を繰り出す流れ。でも、そこには自然と生まれてくるドラマ性がある。特別な演出をしなくとも、曲自体がドラマティックだし、なおかつ、舞台装置自体もドラマティック極まりないですから。

予想はしていましたが、あらためて、このキネマ倶楽部という会場は、CROSS VEINにピッタリのハコだな、と。
コンサート会場としての利用が始まったのはそれほど古くないはず(2000年以降か?)ですが、内装等に合わせたのか、照明装置はややレトロな80年代風のもの。LEDのレーザーがビカビカ放たれるような新しいものではありません。天井が高く、かつ広くとられた空間ですので、音の広がりも良好。いわゆるデッドな音ではなく、ちょい拡散気味の音響ですね。いつも聴いてるライブハウスの音とはかなり異なる印象を受けました。
なおかつ、ステージが高めなので、キャビネットから放たれた音が頭のすぐ上を抜けて広がってゆくような感じ。フロア最後方で聴くとそんなことはないのでしょうが、後ろの方までみっしり埋まっているわけでもなく、結構ゆったりとしたスペースがありましたからね。
温かみとスケール感のあるホールのような音響で、生き生きと音符が泳ぎ回っている、そんな風に感じる空間。ゆえに、ソリッドでシャープな音が好みの人はダメでしょうし、HR/HMでもスラッシュやデスメタル等、エクストリーム寄りのサウンドには合わないような気がします。でも、CVの大仰でシンフォニックなサウンドには合う。めっちゃ合うわ。各パートの分離もしっかりしてたし、バンドの格が一段も二段も上がったようでした。

そうそう、Eternal Dreamでメインステージに降りてきた時、JULIA嬢がイヤーモニターを装着しているのに気づいて、ビックリしました。人呼んで、「姫モニ」ですよ。そういやステージ中央にモニター(転がし)が無かったなぁ。このことになぜだか私、感激しちゃいましてね。とうとうCVもイヤモニ導入か、と。まぁ、この会場のみの使用だと思いますが。アストロ劇場の時は使ってなかったよねぇ?
因みに、王子たちの足元にはモニターがありましたね。あ、でもMASUMI(Gt)はイヤモニみたいなコードがチラ見していたような気も…?併用してた?
この姫モニ使用が初めてでまだ慣れていないのか、序盤の歌唱はちょっと固い気はしました。感情の発露具合がいつもより抑えめだったような…? ただでさえ、キメポーズありぃの、振り付け的な動きありぃの、このタイミングでドレスの裾持ち上げなきゃ的な段取り諸々がある中で、モニターがいつもと違うことが違和感に繋がっていたのかもしれません。

それも曲数を重ねるに従って、まるで気にならなくなりましたけどね。声自体は良く出ていたし、Red Starの最高音部にもスコーンと楽々辿り着いちゃうような好調子。バラードの追憶は儚き雪、Keyのみをバックに切々と歌う静かなパートで確実に歌唱力と表現力がアップしてるのを感じました。この曲の歌唱に込められた情感は、ほんと素晴らしかった。成長したねぇ…。また、MASUMIによるエンドGtソロの雄弁さも特筆したいところです。歌い終わったJULIA嬢が階段をゆっくりと昇ってサブステージから退場してゆく光景と、彼女を送り出すかのようにギターが咽び泣くシーンのハマり方は、「第一幕」のハイライトだったと思います。感激。

この日、MCと同様に、長々とした楽器隊のソロタイムもありませんでした。「第二幕」の寂寞の塔のエンディングに、ko-sukeのDrソロがちょっとだけ挿入されたくらい。
そのおかげか、ショウ全体がとても締まってメリハリのある構成になっていたと思います。ここらへんの(ライブ進行における)ポジティヴな印象は、アストロ劇場の時には無かったもの。あの時は掛け合いのGtソロタイムで、ちと間延びしてましたし。
「第一幕」最後の曲であるインストSuite Musiumも、むやみにエクスパンドはせず。元々各演奏陣の見せ場を万遍なくフィーチャーしてますし、色々なパートをコラージュしたような観ていて全然飽きない曲ですし。

やはりこのバンドは巧い。音響の問題がクリアできてしまえば、怖いもの無しなんじゃないのか、と思ってしまうほどです。
MASUMIは、「FIRE & ICE」のインギー・ポーズ連発と「ギターは顔で弾く」を地で行く目立ちっぷりながらも、終始安定した技巧を披露。MASUMIが80年代ギター・ヒーローを彷彿とさせるプレイスタイルで魅せるからといって、彼だけにスポットが当たるバンド(=演奏陣)ではないという点が好きなんだよなー。MASUMIのプレイが映えるのも、リーダー・Yoshi(Gt)がスッと寄り添うようにツボの得たプレイをするからだし、2人のツインGtのコンビネーションは折り紙付き。
スラリと長身・股下92cmのShoyo(Ba)は、今のCVのパフォーマンス面での要でしょうね。指弾きしているのが信じられないほどバキバキと抜けてくるBaサウンドもさりながら、ダイナミックな動きがステージ上で映えること映えること。Gtチームが演奏に専念しているパートでも、彼がJULIA嬢と絡んだり(イヤラしい意味ではないw)、アクティヴに動き回ったりして、フロアの目を引き付けてますね。表情豊かにファンとアイコンタクトする様子も、とてもイイ。
ko-sukeのドラミングは、メタルメタルしているわけではないものの、いや、メタル一辺倒ではないゆえに、どんなスタイルでも叩けそうな懐の深さがあります。彼のDr、めちゃくちゃ巧いわー。
シンフォニック・メタルという音楽性なだけに、サポートのKeitaroの役割はとても大きく、彼も正式メンバーに劣らないくらいにファンから声援を受けていました。
このチームでのライブも回数を重ね、また、本数は少ないもののツアーを回ったことにより、さらに一体感は増しているようでしたね。Sandglassはアルバム発売前からライブでやっており、非常にテクニカルなキメが連続する曲ですが、このラインナップになった当初と比べると、この日のこなれ方は半端無かったですし。


「なんだよ、ライブ始まってから休む暇なくキラー・チューンしかやってないじゃないか」という勢いを以って、「第一幕」が終了。
5分間のインターミッションの後に、雨の音のSE(Birth of Romance)から「第二幕」がスタートです。この5分間がね、重要なんですよ。「第一幕」「第二幕」と分けることによって、ショウに起伏が生まれますし、聴き手としても気持ちを新鮮に切り替えて対峙できるというメリットがあります。で、私にとってさらに大事なのは、この5分間がセットリストをメモするための時間だからなのです(笑)。
始まった曲は、1stアルバム「Birth of Romance」の流れ通りに、Noble Scar
キラ━━━(。A。)━━━!!
やっぱり1st収録曲の、観客を無理矢理“躁”状態にもってゆくようなパワーと勢いは凄い!
お色直しした姫様はちょっと軽装になり、あれはMaid Of LorraineのMVで着てた黒の方のドレスかな?

「第二幕」も同様に、畳み掛ける×2。
緩急を上手く織り交ぜた曲の配置、セトリ構築の妙が光りますね。重心低めの寂寞の塔The Mysterious Roomの後は、「アタマ振ってまいりましょう」と、緊張感溢れるSweet Spellへ。この曲の個性は、レパートリーが増えた現在でもなお光り輝いています。ライブで聴く/観ると、さらにその素晴らしさを実感する曲です。弦楽器隊が並び立つところもクールだし。
その後だからこそ、琥珀の誓いの持つ奥深き叙情が際立ちます。この曲でもそうですが、この日はCD音源に収録されているものと同じ同期音源の他に、JULIA嬢の語りを曲の前後に流して、曲の世界観を補強している場面がアチラコチラにありました。

一際大きな盛り上がりをみせたシングル曲Maid Of Lorraineを、本編ラストに持ってこなかったのがポイントでしょうか。
バラードLacrimosaの後、MCを挟んでラスト2曲を担ったのは、「ROYAL ETERNITY」でもアルバムを締めくくり、CVの新たな面を提示したBrightest HopeLast Melodyでした。これは新譜に対する自信の表れであると共に、これまで無かったほどにエンディングにピッタリと合う2曲の「発見」かもしれませんなぁ。
ここで感じたのは、正に「新生」。バンドが生まれ変わったという感じ。その“らしさ”を全く失わないままに、脱皮して明度を増した姿です。ここ数年CROSS VEINを追いかけてきた身としては、その眩しさにしばし放心するほどの喜びを感じたんですよね。


クロスヴェイン・コールを経て、メンバー一人ずつ順番に登場したアンコールが、唯一全員の声が聞けた場面でしたね。最後に登場したJULIA姫は水色のドレスにチェンジね。これ超好きー。ここでもう一度シャウトせざるを得ないでしょうね。
「じゅりあたぁぁぁあああん!!」(脳内で)

アンコールは、シングルに収録されたカヴァー曲のBeauty and the Beast。本編ラストの明るい流れと雰囲気をそのまま引き継ぐような選曲ですね。
続いては「こ、これは新曲かッ!?」と思いきや、Let It Goのカヴァーでした。これまたディズニー的なアレね。その原曲、英語Version。“ありのまま”じゃない方(笑)
最後の最後に、Moon Addictで締め。フロアはバラけ始めましたがなおも止まぬクロスヴェイン・コールに、しばらくするとYoshiが袖から出て来て、ダブル・アンコールか!と色めき立ちましたが、キネマ倶楽部はクローズ時間に非常に厳しいらしく、再び感謝の言葉を述べる挨拶と共にほんとに閉演。18:00の開演からここまで、どれくらいの時間が経過したのか、さっぱり把握してないほどあっという間のワンマン公演でした。

管理人、これだけの本数ライブに足を運んでいても、予定が空いてて暇だから観に行くわけじゃなくて、これでも割と厳選してるんですよね。厳選しているゆえに、そんなに(自分にとっての)ハズレはありません。概ね満足して帰途につくことがほとんどです。そんな中でもですね、この日の楽しさは桁違いでした。CROSS VEIN好き過ぎるわ、私(笑)。
だって、自分の好きな曲しかやらないんだもん。あのバンドもこのバンドもそのバンドも、どんなに好きなバンドでも1,2曲くらいそれほど好きじゃない曲がセトリには入るもんなんですけどね。CVはそれが無い。まだアルバム2枚分とちょっとしか持ち曲がないってのもあるかもしれませんが、CROSS VEINの楽曲と管理人の相性の良さは、たとえるならサイモンとガーファンクルのデュエット!ウッチャンに対するナンチャン!高森朝雄の原作に対するちばてつやの『あしたのジ(ry
もう、キャッキャウフフ状態ですよね、これは。


終演後、退場の際には出口の階段手前でメンバーが一人ずつお見送りでした。
この光景はアレだ。ウェディング的な、披露宴的な、若い2人に今後ともご指導ご鞭撻のほどを宜しく的な、アレだ(笑)。並び立ったMASUMI+Shoyo+ko-sukeの3人が醸し出す、溢れんばかりの「新郎の友人」感たるやww

終演後に友人とも話題になりましたが、しばらくの間、ツアー・ファイナルはここ東京キネマ倶楽部でやれたら面白いんじゃないのかなぁ、と。この日証明されたように、バンドとの相性は抜群の会場だし、まだまだ集客の余地(というか、必要性)があるわけですし。
既に大満足過ぎるライブでしたが、大きなステージを使ったパフォーマンスがもう少しこなれてくると、なお良いですね。大きなステージじゃなきゃできないこと(=凝った演出等々)だけでなく、小さなステージで出来ていたこと(=純粋にバンドの演奏の力強さのみで引っ張ってゆくこと)も両方盛り込めるような。その双方が磨かれてゆけば、どんなステージでも対応できるような気もしますなぁ。
大きな舞台で活躍してほしいよね。
焦らずに。

<セットリスト>
- 第一幕 -
01.Royal Eternity~Eternal Dream
02.Precious Liberty
03.Protect the Core
04.forget-me-not
05.Red Star
06.sandglass
07.追憶は儚き雪
08.Suite Museum
- 第二幕 -
09.Birth of Romance(Vo無し)~Noble Scar
10.寂寞の塔
11.The Mysterious Room
12.Sweet Spell
13.琥珀の誓い
14.Maid of Lorraine
15.Lacrimosa
16.Brightest Hope
17.Last Melody
- ENCORE -
18.Beauty and the Beast
19.Let It Go
20.Moon Addict


YoshiのMCで、今後のライブ情報が解禁されました。12月に大阪では初のワンマン公演。それと、11月6日(金)新宿BLAZE、既にTEARS OF TRAGEDY等々の出演が発表されているメタルフェス的なイベントに、CVも出演ンンッ!
なんだこりゃ完全に俺得やんけ。行くしか!

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