Octaviagrace@吉祥寺CRESCENDO

Octaviagrace New Release EVENT 『Grace melodia』 吉祥寺CRESCENDO (2015/5/9)

CV的SSC的AOG的びよん的ロマソ的なメロディック・メタル・バンド、Octaviagraceの初ライブに行ってきました。
初ライブにしてレコ発ライブにして主催イベント、4バンドによる対バンです。それぞれ50分ステージと、盛り沢山の内容。持ち時間長めということは、自分と合わないバンドがいた場合、苦痛だということでもありますが……はたしてどうか?(笑)
全て、初見。


D.R.Lilac
Twitter上でもB!誌でも名前は聞いたことありますわね。Drがサポートの、3人組女性Voポップ・ロック/メタル。
この日出た4組の中では、最も取っ付き易い音を出していたと思います。J-POPと言ってもよいかな。そこに骨太さを加えた演奏。適度なテンポのノリの良い楽曲と、簡単な振り付けを盛り込む等の工夫が、元気の良いパフォーマンスと相まって一体感を生んでいるステージは良かったですね。中でもGtが、小気味良いプレイをしていて好印象。
同期音源は、ベース(楽器としてのBaではなく)となる雰囲気演出の他、VoとGtの補助的なハモりの為に使われており、それはそれで曲の再現という意味では効果的なんだけど、そこから浮かび上がってくるバンドの地力があまり感じられなかったのはちょっと残念な点。


LAST MAY JAGUAR
なんの前触れも無くいきなりVictorからメジャー・デビューして登場したように感じたLAST MAY JAGUAR。実は1stアルバムのリードトラックをYouTubeで聴いて、ピンと来なかったんです。主にVoと歌詞の乗せ方と言葉選びの点で。
でもこの日初めて観て、(自分でも驚いたことに/笑)とても楽しめました。まず演奏はしっかりしているだろうなと思っていましたが、これはやはり素晴らしかった。AMARANTHEHungerをカヴァーしてる(この日も2曲目にやってましたが、日本語詞でカヴァーしてるのね)くらいなので、やってるのはデジタルな色付けのあるややモダンめのキャッチーなメタル。で、Key奏者はいない4人組なので、当然ダンサブルな味付け部分は同期で流すわけですが、それを飛び越えてしっかり噛み合ったバンドの演奏がガツンガツン迫って来る。Kensuke(Gt)はタッピングを組み込んだリフを軽々と弾いてるようでしたし、リフ→ソロ→リフの流れも淀みが無い。
おまけに、ちょっと懸念だったyurica(Vo)の歌唱ですが、中音域でかなり伸びていて、バンドサウンドに埋もれない。高音域はそれほど広くなさそうな気もしましたが、歌メロがそこまで無理に要求するようには作ってないので全然問題無し。ちょっとデスVoは弱かったので、取っ払っちゃってもいいと思いますけどね。もしくは、男性メンバーが歌えるのなら、時折ツインVo風にすれば歌メロの幅も広がるし。
フロアに熱を生むバンドだな、と思った次第。yuricaの「嫌みのないお姐さん」って感じの煽りやMCも良かったですし、左右入れ替わって前にガンガン出て来る弦楽器2人の動きも映える。
曲作りはメンバー自身がやっているのでしょうか。強烈なフックのあるメロディを持つ楽曲を1、2曲出来上がってくれば(外部ライターもアリだと思う)、面白いと思いますね。


Raptor9
このバンドだけ女性メンバーがいない、ツインGt編成の5人組。Voと上手側Gtが兄弟とのことです。Voのノブミチはファッションショーに出た経歴もあるようですし(モデルの仕事やってるのかな?)、他のメンバーもイケメン揃い。昨年結成されてCDはまだ出していないのですが、かなりライブの本数は重ねているようですね。女性ファンが多かったです。
音楽性は、モダンなアメリカンHR/HMでしょうか。メタルコアっぽさもあれば、LINKIN PARKっぽい感じや、グランジっぽいザラザラ感、BON JOVIちっくな穏やかな曲まで。幅広く網羅してる感じですが、基本部分は湿り気少なめの音で、演奏陣全員がコーラスも取る歌モノに収斂するという感じでしょうか。Gtソロらしいソロは無し。
とても良かったです。真っ直ぐ真摯なパフォーマンス(フロントであるノブミチの貢献大)と、難しいことはやっていないもののメリハリの効いた演奏。この印象は、彼らの曲作りと直結する部分でもあって、まぁ要は曲が分かり易いんだな。聴いてると、初めてなのに「二番のヴァースから手拍子入るよな」とか「次、ブレイクダウン来るな」というのが予想できる。それは予定調和的とも言えるし、フックのある曲の定石を押さえているということでもある。音数抑えめのヴァースからハーモニーを意識した分厚いサビまでの持って行き方もしかり。サビで、ちょっとハスキーなノブミチの声がコーラスの中でも主張してて良いんですよね。
私は「乾いた音」がそれほど好みではないので曲はそれほど響いてきませんでしたが、ライブの運び方の上手さやアコースティック・セットを持ち込んで(アップライト・ベースを使用!)ロングセットの中に飽きさせない流れを作る工夫は素晴らしかった。一番カッチョ良かったのは、最後の方の曲でのラップ調のパートだったな。曲の中に組み込んだラップでのメンバー紹介は、メンバー紹介史上(?)稀に見るクールさでした(笑)


Octaviagrace
トリ。
この日KeyがあるバンドはOctaviagraceだけだった為か、ちょっと長めの転換を経て幕が開く。既にメンバーが定位置に着いたステージ上の配置は、下手側から、Youske(Ba)→実稀(Vo)→hanako(Gt)→Reanne(Key)。後ろに藤木直人、…じゃなくてKo-ichi(Dr)。
アルバム通りの流れでDramatic Quietからスタートです。
忙しい。
目まぐるしい。
大変だこりゃ。
演る方も観る方も(笑)。
集中、集中。とにかく集中。
テクニカルだけど殺伐としてしていないのはアルバム通り。
このバンドでコーラスを担当するとしたら、ハイトーンもイケるReanneだと思っていたのですが…、
あーっと、キーボードReanne様、手元が忙し過ぎて一言も歌えなーい!(笑)
(「キーパー森崎くん一歩も動けなーい!」調で)
というのは半ば冗談ですが、コーラスを取ったのはなんとYouske。CV時代にはJULIA姫にマイクを向けられてもしどろもどろだった、あのTOO SHY SHY BOYが…成長したねぇ(笑)。かなりのファルセットでキツそうだったけどね。

デビュー・ミニアルバム「RESONANT CINEMA」の感想記事の中で、「実稀の実力は未知数ですが、ライブの出来は女性メンバー2人の踏ん張りに掛かっている気はします」と書きました。
それを踏まえての初ライブの感想ですが、
うん、踏ん張ったと思いますね。
とても良かった。

私自身、ヴォーカリストの不安定さには割と寛容な方だと思います。自分で言うのもなんですが。ただそれは、「どういうタイプの歌を歌う人か」「曲がどういう歌唱を求めているか」、その範囲内に収まっていれば、という条件付きですが。その人のカラーの中で逸脱せずに、ちょっと不安定なくらいなら全然許容範囲。要は、曲の演出する世界観の中で統一感があればオッケー、台無しにするような不安定っぷりはNG、ということでしょうか。サイテーなのは、ストロング系のヴォーカリスト/楽曲で、高音域が出なくってナヨったファルセットに逃げるパターンね。そんなら歌メロ変えろと言いたい。
実稀の場合、(CDでも)ちょいちょいヨレるところはあるんですけど、彼女の声が持つ透明感やファンタジックな響きは一貫している為、さほどダメージは大きくない(笑)。それは1曲の中で描かれる世界観が崩れていないから。
その点をライブでも期待していましたが、結果、良かったんじゃないでしょうか。さらに歌い上げるような歌唱も交えて、声に太さが増していた感じもしましたし。

あと、CDで聴くのとライブでの感じ方の差ってのはありますね。聴き手の集中力のせいもありますが、それだけじゃない、会場の雰囲気の中でこその感じ方ってのは不思議とあるわけで。
例に挙げて申し訳ないですが、ライブの場では全く不安定に聞こえない吉川遼嬢(TEARS OF TRAGEDYScrambled Soul CircusLOVE&MUSIC)でさえ、あとでYouTubeに上げられた同じ音を確認するとかなりブレブレだったりする時もありますから。
この辺はステージ上のフロントとしての雰囲気作りの巧拙が関わってくると思うんですが、実稀はその点でも巧くやっていたと思います。しっかし、Roman so Wordsってほとんどライブやったことないよ…ね?
まぁ、喋りはグダグダだったし(笑)、MC時、Youskeとのやり取りの中で飛び出した「せやな」(彼女だけ関西出身)の響きには面食らって、萌えたがw

hanakoは、Albion在籍時からその生々しいGtトーンと(色んな意味で)スリリングなプレイが好きでした(当時の記事は、コレとかコレとか)。彼女の場合、剥き出しのトーンだけにミスるとバレバレなわけで、その強みは弱点と表裏一体の関係にあるようなもんですから、かつてはかなり危うい場面もチラホラありました。
この日も完璧とは程遠いですが(特にソロとリフの移行をスムーズにしてほしいかな)、かなり巧くなっていたと感じました。そのスムーズな運指と相まって、ソロになるとめちゃめちゃ鮮やかに場面展開するような、そんなハッとさせる引力がある。

(変態ゾーンに突入します)

で、ですね、前から薄々思ってたことなんですがね、彼女、主にソロでチョーキング&ビブラートをキメる時、目ぇつぶって弾いてますよね。大体において、女性(特に弦楽器奏者)が目をつぶって演奏してる時ってのは、どこか瞑想しているような、恍惚とした気品が宿るもんでして(断言)、hanakoの場合もしかり。その様子が彼女の立ち姿や出音と合相まって、職人が黙々と何かを作ってる時の雰囲気を纏っているというか、大袈裟に言うとちょっと浮世離れたムードに包まれるんですよね。
これはアレだ。
浮かんできた単語は、「菩薩」だ(笑)
菩薩の表情だ。
で、音楽の神様と言えば、琵琶を持った弁財天(=妙音菩薩)だ。
妙音菩薩様の降臨だ。

弁財天
(ファーーーーーッ)
みたいな(笑)

菩薩ギター。
菩薩メタル。
BOSATSU-METAL。
もうこれは、NWOBHM(New Wave of BOSATSU HEAVY METAL)の勃興と言っても過言ではないでしょうね。

吉祥寺CRESCENDOが涅槃化した瞬間である。

(変態ゾーンから帰還します)

こんなに忙しいバンドは観たことないよ(笑)
余裕が無さげなのが、また良い(笑)
演奏陣の誰かが常に何かやってる。観る側としても、どこを見ればいいか分からないほど見所たっぷりで技巧の応酬だから面白いし、しまいにゃ笑うしかなくなる。
2曲目に演奏されたHardenbergiaなんてそのスピード感もあって、えらいこっちゃですよ。うん、やっぱこの曲が一番好きだなー。ブリッジ・パートでのKo-ichiの千手観音っぷりなんて正に異常事態で、一つのバンドの中になんだこりゃ、菩薩と観音が居るんだからとんでもねーなっていう。 ←
ただ、Ko-ichiはどんなに難解なフレーズでもいつも通りニコニコとイケメン微笑を湛えつつ飄々と叩くもんだから、CVの時から観ているこちらとしては懐かしいやらほっこりするやら笑っちゃうやら。そしてYouskeは遠慮のないゴリゴリブリブリっぷりを休みなく繰り出してくるわけで、腕攣らないのが不思議なくらい。やっぱりこのリズム隊コンビは大好きですね。再確認しました。
そんな演奏の上で、実稀がふんわり舞い降りるように歌うもんだから、こりゃあ不思議な音像と光景です。

デビュー作は5曲しか収録していない作品なので、当然50分ステージには足りません。そこで、新曲です。Yosuke、Reanne、菩さt…じゃなくてhanakoがそれぞれ持ち寄った3曲。またもや複雑な手数の演奏の楽曲群なんで、パッと把握はできないんですが、確実に曲調の幅は広がっていますね。
cope of midnightはお洒落なシャッフル調の曲で、でもアレンジよくまとめているので違和感も無く、ビックリ。Reanneは、この曲といい、ライブの場でさらに映えることを確認できたといい、手を変え品を変え新鮮なものを持ち込んでくれそうなので、今後も期待。
あと、そのどれもが(作詞している)実稀のセンスゆえか、ロマンティックな響きのタイトルで良いですね。このバンドの曲、曲名を見ただけでちょっと幻想的なムードを感じるもん。追想列車ってフレーズ、ヤヴァいわぁ。

アンコールでは、(曲が無いので)再度Dramatic Quietをプレイ。
とても楽しいステージでしたね。
「ただいま」という感慨と、「始まり」という希望。
このメンバーを考えれば一発目のライブからそれなりのモノを提示してくるのは分かっていましたが、やはり素晴らしかったし、今後の可能性も垣間見えていることも含めて、活動が楽しみでもあります。なんせこのバンド、数回観ただけじゃ何やってるか把握できっこないので、これは何度もハコに足を運んでしまいそうで、(お財布的に)危ない(笑)
改善点は沢山あります。Voが忙しない演奏に掻き消されていることもあったので、もっと歌メロが抜けて来るようにした方が良いし、個々の技量の向上やバンドとしての一体感もこれからでしょう。どんどん上手くなる伸びしろはあると思います。
(最大の課題は、誰がMC喋るか、だったりしてw)

この日は下手側で観ていて
( ゚∀゚)o彡゜Youske!Youske!
でした。
音響的にバランスが良かったわけではないので、
次回は、
( ゚∀゚)o彡゜hanako!hanako!
( ゚∀゚)o彡゜Reanne!Reanne!
( ゚∀゚)o彡゜hanako!hanako!
しようかな、と思いました(笑)

<セットリスト>
1.Dramatic Quiet
2.Hardenbergia
3.追想列車 (新曲:hanako作)
4.ラストノスタルジア
5.茜
6.Aurally lover (新曲:Youske作)
7.cope of midnight (新曲:Reanne作)
8.ロストモラトリアム
ENCORE
9.Dramatic Quiet


この日だけのシリアルナンバー付きのステッカーが配布されたり、バンドのオリジナル・ドリンク(アルコール/ノンアルコール)が用意されたり、この日だけ限定でCRESCENDO名物だった手描き看板が復活したり、なかなかスペシャルなイベントでしたね。バンドリーダーのYouskeはScrambled Soul Circusのアルバム・リリースも同月に控えており、とても大変だったと思いますが。
(オリジナル・ドリンクは空前絶後に甘かったけどなww。どれくらい甘かったかと言うと、これくらい

いやー、イベント全体めちゃくちゃ楽しかったです。
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