黒沢ダイスケセッション@横浜Hey-JOE

黒沢ダイスケセッション 横浜Hey-JOE (2015/5/2)

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LIGHT BRINGERMardelasALHAMBRAのHibiki(Ba)と、同じくラブリーのMao(Key)が参加する、黒沢ダイスケセッションのライブを観てきました。
セッション・メンバーは以下の通り。
■黒沢ダイスケセッション
 黒沢ダイスケ (Gt)
 スズキトモヒサ a.k.a. Soopy (Dr)
 Hibiki (Ba) from LIGHT BRINGER
 Mao (Key) from LIGHT BRINGER

リーダーである黒沢ダイスケは、ゲーム音楽の作曲や演奏、自身のリーダー・バンドでの活動の他、DREAM THEATERのカヴァー・バンド等もやっており、プログレ/フュージョン方面に造詣深そうなイメージ。ま、このセッションにもそういう音を期待して足を運んだわけですけどね。
このセッションは今回で2回目なんですが、第1回は昨年の10月に同じココ横浜Hey-JOEでありました。その時も行くつもりまんまんだったので当然予約してたんですが、当日なんとまさかの台風's Comingですよ奥さん。横浜に行くことはできても、帰りの電車が(強風で)動かない可能性大だったので、泣く泣く諦めたものです。ほんとは泣いてなかったけど。
因みに、その時のハリケーン・レポは、相互リンキニストのkomaさんが書いてくださってますので要チェケラ → コチラ。

さてそんなわけで、「よくぞ第2回開催してくれました!」という感じでしたが、この日はマイタケセッションというバンドとのツーマン公演でした。で、イベント名にも【黒沢ダイスケ~】と謳ってあるように、マイタケ→黒沢の順番だろうと思っていましたが、どうやら逆なようで。スズキトモヒサのDrセッティングの関係なのか?
しかし、割とゆったりめの会場到着だったので危なかったですわん。

ライブハウスというよりライブ・バーという感じの作りのハコなので、ステージ上で演奏するんじゃなくてフロアの一角に演奏スぺースがあります。Gt上手側、Key下手側という、ALHAMBRAの時と似た配置ですね。
1曲目はSoopyオリジナル曲のTERMINAL。これが何だかよく分からない。どうノればいいかよく分かんない。同時にどう演奏しているのか、まったく分かんない。でも、どう演奏しているのかまったく分からなくても耳に残るヘンなクセがある、そんなインスト曲。ドラマー的にはとにかく足技が凄まじいことになっているようでして、メインのリズムと並行してゴーストノートで細かいフレーズを入れてるわけですが、驚くべきはその繊細さ。この曲の演奏風景を収録した映像がYouTubeに上がっていますが(→コチラ)、まぁ何が何だか分からんテクニカルさですね。
黒沢&Hibikiの弦楽器隊はプレイに集中、Maoにいたっては横に広げた譜面に視点をガッチリ固定したうえでの演奏でしたからね。こんなに真剣な、と言うと語弊があるので言い直すと、余裕のないMaoは初めてだ(笑)。Hibikiも譜面を参照しながらの演奏で、この光景は正に新鮮。

Soopy曲はこの曲の他にThe Podという曲を演奏していましたが、こちらはジャズロック調で長いDrソロを含んだものでした。たいてい終盤をブラストビートでまとめて観客はオオォーッ!みたいなHR/HMライブにおけるDrソロの盛り上げ方とは根本において異なりますわね。
ソロや自身のオリジナル曲でのプレイだけでなく、他の曲においてもそうですけど、Soopy氏、傍から見てると、叩きにくそうに叩くんですよね(笑)。なんて言ったらいいのか分からないですが、四肢が同時にまったく違う動きをしているからそう見えるのか、見た目はヘンテコなのに出てくる音は淀みなくスムーズでメロディック。私が今まで生で観たドラマーの中では、Terry Bozzioみたいな動きでしょうか。手技(?)巧いドラマーと、足技巧いドラマーと、右利きのドラマーと、左利きのドラマーが4人いて、それをみんな合体させて1人にした感じ。異次元。

Soopy曲と同じく2曲演奏した黒沢オリジナル曲は、メインテーマの間に各楽器のソロをフィーチャーした構成でフュージョン色強め。Gtパートにはプログレメタル的なフレーズも多くありましたが、トーンも音の繋ぎ方もなにしろ綺麗なもんだから、ロック的なものはそれほど感じず、ただただスムーズな気持ち良さに酔うような。特に2曲目に演奏されたラテンの雰囲気を持ったLa Ninaという曲では、メロウでロマンティックなテーマ・メロの響きが絶品でした。
ラブリー組の2人もメタルどっぷりって人じゃないし、様々な曲調に如何様にでも合わせられる人達なので、バンド全体の空気としては、「品のあるテクニカルさとスリル感」という感じ。
待ってましたのラブリー・ミュージック、Eau Rougeでも黒沢のGtのおかげでかなり印象は違う。同じようにスムーズではあってもスムーズさの種類が(JaYとは)違うというか。JaYってテクニカルなパッセージを弾いててもやっぱロック的な引っ掛かりがあるんだな、と思いましたね。

面白かったのは、黒沢ダイスケセッションの後の出番だったマイタケセッション(こちらもKey入りの4人組)との感触の違い。同じく各楽器のソロ・パートを入れた構成のインストでしたが、こちら(マイタケ)はとてもロック色が強かった。ジャズロックじゃなくてハードロック。GtとDrの音作りとプレイの方向性がもろにそうだもんなぁ。ちょっとソロパートを拡張し過ぎにも感じて、それならテーマメロをもっと反復した方が良いとも思いましたが、演奏自体に不安感はまったく無いし、ゴツゴツした無骨さは皆無。聴き応えたっぷりでした。


双方のバンド共に、アイコンタクトをしつつ、巧者同士ならではの敬意と煌めく音が自由に飛び交う空間。当たり前ですが、それは同期音源にペースを縛られている類のライブとはまったく別物のパフォーマンス。思い至ったのは、以前Lilith Abiのライブレポでも似たようなことに触れましたが、ライブという場における【自由さ】と【不自由さ】ですね。
エンタメ性の高い、キメとケレンが盛り込まれたライブも、勢いと熱さが迸り出るようなライブも好きですが、この日のこういう場も良い。時折、守備範囲ど真ん中じゃない音や趣向の異なる音に触れて立ち止まることで、自分が聴いてる音楽や感性を再確認した見つめ直したりできますから。

あとね、やっぱりラブリーメンバー、スゲーッ!
その技巧といい、柔軟性といい、音選びのセンスといいね。
到底一つの音楽ジャンルに収まるだけの才能ではないですし、ロックバンドだけに留まらず、今後も色んな場所で活躍してほしいですね。

<黒沢ダイスケセッション・セットリスト>
1.TERMINAL (スズキトモヒサ)
2.La Nina (黒沢ダイスケ)
3.Eau Rouge (LIGHT BRINGER)
4.The Pod (スズキトモヒサ)
5.Spiral Waves (黒沢ダイスケ)
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