PASSPO☆「Beef or Chicken?」


PASSPO☆「Beef or Chicken?」 (2015)

アテンション、プリィィィィィィィイイイズ!!

8人組アイドルちゃんグループのメジャー4枚目、ぱすぽ☆PASSPO☆へ改名後としては2枚目のオリジナル・アルバムですぽ☆
年初に1人減って8人になったばかりですが、5月31日には槙田紗子が活動休止の予定。

12曲入りのエコノミークラス盤(通常盤)の他、グループ内別働隊である「はっちゃけ隊」による⑬はっちゃけセンセーションを追加した全13曲と②HONEY DISHのMVを収めたDVDが付くファーストクラス盤(初回限定盤)、シングル既発曲をオミットした8曲と“機内AUDIO PROGRAM”(なんだソレ?)を収録したLCC盤×2種があります。
私が買ったのは、ファーストクラス盤。

本作について、またグループの方向性として、「アメリカンなガールズロックを意識した」、みたいなことをどこかで目にした覚えがあります。タイトルの“Beef or Chicken?”ってのは飛行機での機内食選択でお馴染みの台詞ですが、その路線で突っ走るのか躊躇するのかという、自らへの問いかけでもあるんでしょう。

アメリカン・ロックの感触は、なるほど、カラッと乾いたワイルドなGtリフややたら明るいムードの数曲に顕著なような気もします。ただ、ファーストクラス盤とエコノミークラス盤には、従来路線の先行シングル2枚とそのカップリング曲も含めて既発曲が4曲収録されているので、結果幅広い作風となっていますし、方向性が完全に絞れているわけではないですね。反対に新曲だけで占められているLCC盤とは、通して聴いた時の印象がかなり異なるのではないかな、と。

普段からウチのブログを読んでいただいている方はピンとくるかもしれませんが、私はアメリカ~ンな乾いた音はあんまり好きじゃないわけでして、この方向性についても「オイオイ、やめてくれよ…」という思いが少しありました。MVに米国人HR/HMミュージシャンを登場させて「ぱすぽ☆meets LAメタル」というコンセプトを打ち出した時(Next Flight)も、楽曲自体は北欧ライター陣が書いてましたし。
ただ、いざ蓋を開けてみれば、サウンド・プロデューサーであるペンネとアラビアータ機長のメロディ・センスからはHR/HMだけでなく、90年代Being系にも通じるような哀愁とキャッチネスを(従来通り)感じるので、心配するほどでもなかったかな、という感想です。

③いたずらRock’n’Rollはちと大味で好きじゃないものの、MVとして先行公開された②HONEY DISHは雰囲気こそめっちゃ明るいけどフック満載の歌メロを持つ佳曲だし、PANTHER(Gt)・KENTARO(Gt)・$pyke (Ba)・HIMAWARI(Dr)のThe Ground Crewが参加した④Not in theoryは図太くテクニカルな演奏で走り抜けるHRチューンでめちゃめちゃカッケー。
でも機長が書いてない⑦ヘブンズバーガー⑧ハイテンションエモーションは、女の子女の子してる“ダーリン大好き”イズムや能天気でアゲアゲな(死語)感じが先行していて、まるで響いてこないんだよなぁ。


私がPASSPO☆の曲に魅かれるのは、曲調の明るさ/暗さを問わず、聴いてるとどんどん哀感が増してくるところなんですよね。これは「曲を繰り返し聴いてると」ってことではなくて、「1番→2番→…と曲が進行するに従って」という意味合いなんですが、歌メロを積み上げていって、間奏(Gtソロが大きくフィーチャーされていることも少なくない)でさらに盛り上げられた感情の高まりがラストのサビで頂点に達する。そういうカタルシスを得られる曲がゴロゴロ転がっている。今までの作品にも、本作にも。
過去に夏空HANABIのシングルに参加した、石也寸志が書いた⑪Youは、従来路線の曲でまさにそういうタイプの曲。とても良いですね。
本作に収められたシングル曲もまたしかりで、⑤向日葵, ⑥Shiny Road, ⑨FAKE, ⑩Perfect Sky、それぞれタイプは異なるものの全て私好みの曲ですし、アルバムの中で有効に働いていると思いますね。特にはキラー!
そういう点を加味すると、もし(シングル曲が収録されていない)LCC盤を買っていたら、もっと評価は低かったかもしれませんね。

本作最大の収穫が実質上のラスト・チューン、⑫Fairy Tale六本木のワンマンフライトで初めて聴いて「コレはキた!」と感じた曲ですが、やはり白眉。本作でダントツ好き。
カントリー調のGtの響きが印象的な曲で、これにもThe Ground Crewが参加してますが、バンドがHR/HM的攻撃性を演出するのではなく、演奏にダイナミクスを加えることにより曲の持つ気品を最大限引き出したという印象。繊細さと力強さを兼ね備えたメロディが、美しさと決意を感じさせる歌詞とガッツリ噛み合い、サビ終わりの「We can alive」でいつもウルッとくるわ。
名曲。

ボーナス・トラックに相応しい⑬はっちゃけセンセーションで締め。クルー(=メンバー)や関係者もネタにしてここまでふざけ抜いて、かつキャッチーに仕上げてくれれば文句はございません。彼女らのこういう雰囲気、好きだね。


方向性ウンヌンは今後の動きを追っかけてみないとよく分かりませんが、本作もPASSPO☆らしい“良曲”の集合体として、愛すべき一枚です。
サイコー!サイコー!サイコー!

【お気に入り】
⑫Fairy Tale ←キラーっす。
⑤向日葵
⑩Perfect Sky
④Not in theory
⑪You
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