JOHN WETTON「ARKANGEL」


JOHN WETTON「ARKANGEL」 (1997)

女神ニケの彫像ジャケが印象的な、John Wettonのソロ3作目。

一言で言うと、地味なアルバム。
でもそれだけだとあんまりなんで補足しますと…、暗くて重い作品ですね。ソロ名義なので突然プログレ化(というかプログレ回帰か?)するわけもなく、基本路線は3~5分のポップス。ポップスなんだけど、全然ポップじゃない。かつ、前作「VOICE MAIL」(1994)にあった都会的(アメリカ的)でお洒落な雰囲気は後退し、よりブリティッシュな感覚が強くなりました。
バラード調の曲が多いし、ポップス調の曲でも躍動感よりは静謐なムードが支配的な作風。曲後半でダイナミックに展開するロック色強めな⑦Be Careful What You Wish For1曲が、逆に浮くくらいの落ち着きっぷりです。サウンドの肝は、Johnと5曲を共作した同じく“ジョン”のJohn Young(Key&Vo)でしょうかね。

ゲストで、KING CRIMSON時代の盟友(と言ってよいのか?w)Robert Fripp(Gt)と、元GENESISのSteve Hackett(Gt)が参加してます。
Fripp翁はタイトル・トラック⑤Arkangelのアコギソロを弾いていますが、やたら神経質に聞こえるが気のせいでしょうか?まぁどっちにしろたいしたプレイじゃないし、聴いた後、ソロがあったかどうかすら記憶に残らないくらいのもんです(笑)。
Hackettは、⑨Nothing Happens For Nothingでハーモニカのソロを、⑩All Grown UpではGtソロを披露。後者のソロは、実に“らしく”て良いプレイですね。

参加ミュージシャンはサンクス・クレジットに列記してあるのですが、どの曲で誰がプレイしているのか、さっぱり分かりません。とてもタイトで抜けの良いDrが収録されており(②The Last Thing On My Mindなんてそれが特に目立つ)、アルバムの厳粛な雰囲気を高める一因になっている感じ。あぁこの抜けは…、Simon Phillipsかな…なんて思ったり。
それでも全体的にはバンドのプレイよりは、JohnおじさんのVoに耳を奪われてしまいますね。やはりこの人の優しくも厳しい声の響きは素晴らしい。(おそらくはJohn Youngとの)ヴォーカル・ハーモニーが美しい⑪After Allなんて絶品ですね。


アルバム全体を覆う雰囲気は良いけどメロディがちょっと弱い作品なので、「悪くないけど積極的にオススメもしない」という感じかな。
Wetton御大の声が好きならば、勿論“買い”ですが。

【お気に入り】
⑪After All
⑩All Grown Up
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