ENSLAVED「IN TIMES」

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ENSLAVED「IN TIMES」 (2015)

ノルウェーのプログレッシブ・ヴァイキング/ブラック・メタル・バンド、ENSLAVEDの13thアルバム。全6曲、タイトル・トラックのみ10分台、残りは全て8分台という、相変わらずの大作主義ですね。前作「RIITIIR」(2012)はその年の年間ベスト記事でも選んだ傑作でしたが、さて、本作はどうか?ジャケがダサくなっているのが気になりますね…。

うん、やはりこのバンド、めちゃめちゃ曲作りが巧いわぁ。
カタログ数が多いこのバンド、その歴史を順番に追うどころか近作を数枚(というかコレ合わせて3枚)持っているだけですが、今作ではキャッチーなパートが多いですね。かつ、分かりやすいメタリックさやアグレッションがある。それらを長尺の曲展開の中、うま~く取り入れてフックにしています。いきなりのブラストビートで始まる①Thurisaz Dreamingや、メロディック・デスメタル的な疾走(うっすら被るKeyの浮遊感がカッコイイ!)をみせる③One Thousand Years Of Rainはその最たるところ。
ポスト・ブラック勢のように精神世界へと旅立ってしまわずに(笑)、フィジカルな力強さを備えているのが頼もしいですし、攻撃性とミステリアスなムード演出とが違和感なく共存しているのも相変わらず。にしてもメロデスに終始するわけでは勿論なく、アップ&ダウンの果てに民族的詠唱パートに行き着いちゃったりするんだから油断ならんです。

このバンド、サビメロに相当するところをエモいクリーンVoでもグロゥルでもどちらでもいける為、印象が画一的になりにくいのも強みですね。所々で飛翔感のあるGtソロを聴くことができるのも好印象。

意外性のあるところでは、②Building With Fireで図らずもノリのよいリフが出てきて面食らいますし、UKロックのような気怠い歌メロも新鮮。
聴き応えのあるのは、タイトル・トラック⑤In Timesですね。力強く反復するリフで幻惑させておいてメロディアス極まりないサビへ。さらにそこからサイケ方面へと展開する様子がドラマティックです。様々なパートを威厳のある雰囲気を損なうことなくまとめている、その手腕はさすが。

振り幅が広く、優しげなヒーリング・パートを持つ④Nauthir Bleeding⑥Daylightあたりの楽曲で少々ダレる展開があるので、その点を以って前作の方が好きですが、本作もかなりの力作に仕上がったと思います。

【お気に入り】
③One Thousand Years Of Rain
⑤In Times
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