Jeff Beck「performing this week... LIVE AT Ronnie Scott's」 (2008)
さて、トウシロがあまり触れてはいけないような気がするアーティストの筆頭ともいうべき、Jeff Beckです。「触れてはいけない」というのは勿論「聴いてはいけない」ってことではなくて、こういうブログなどという公の場でヘタに書き散らすと危険である、ということです(笑)。 Jeff Beckについては、「BLOW BY BLOW」とJEFF BECK GROUPの「TRUTH」の2枚を聴いただけなんですが、正直ものすごくつまんなかったんですね。なんせ「TRUTH」の中で一番お気に入りの曲がGreensleevesってくらいですから、何をか言わんや(苦笑)。元々、バンドの中でのギターの音や役割は好きな管理人ですが、ギター・ヒーロー的な人のソロ作品やギター・インストゥルメンタルのCDにはあまり興味が無いため、Beckについてもそれ以上は踏み込むことはしませんでした。
で、先日、音楽の話題ばかり5時間ほど語り明かす飲み会に参加しまして、その場で迂闊にも「ベックってあんまり好きじゃないんですよねぇ~」とか口走ってしまったところ、2人のギタリスト(共に年長者)から即刻、 「貴様、バカかッ!?」 「コ○スゾ!」 …などと言われてしまいました(脚色アリ)笑 (その御二方ともウチのブログと相互リンクさせていただいてるっつーんだから、世の中オソロシイですねw) そんなに言うんならじゃあ何から聴けばいいんだよ、という話になったときに出たのがコレ、2007年の11~12月に掛けてロンドンのRonnie Scott's Jazz Clubで行われたライブを収録した「performing this week... LIVE AT ronnie scott's」です。調べてみるとCDだけじゃなくて映像作品もあるじゃないかということで、DVDを購入しました。面白かったら儲け物、つまんなくてもブログのネタになる(する)、というわけで(笑)
バンドはBeckのほか、Vinnie Colaiuta(Dr)、Jason Rebello(Key)、Tal Wilkenfeld(Ba)。 おおー、この人が有名なカリウタさんかぁ!?動いてるところ、初めて見ますね。調べてみると、なんとMEGADETHの「THE SYSTEM HAS FAILED」でも叩いてるじゃないの。そのプレイは自由自在って感じですね。激しいアクションの時には眼鏡がズレないか心配になるんだけど…(苦笑)。いや、実際ソロの時はどんどんズリ下がってくるのが、そのDrプレイ以上にスリリングww そして、話題のタルちゃん。Beckが若い女性ベーシストをバンドに加えていることは耳にしていましたが、本作を見て一致しました。笑顔がチャーミングですね。そしてなんだこの肝っ玉は。ニコニコしながら大御所連中とアイコンタクトして、対等に渡り合っている様子が異次元ですね。ソロをとるタルちゃんを、Beckが敬意を込めて見守る、その視線の優しさよ。あと、おっぱ(ry
ふむ、確かにこれは興味深いわ。幼稚な感想でまっことにスマンですが、何でこんなに色んな音が出てくんだコノヤロ、って感覚です。 指弾きならではの音でもあるし、なんでピックじゃないのにこんな音出るんだよと感じる音でもある。キーボードのような音であるし、同時にギター以外の何物でもない音でもある。Aの音とBの音を出すだけじゃなくて、AとBのその間の音を出すニュアンスがあるというか。とにかく右手が凄いですね。めちゃめちゃ繊細な動き。アームを手の平で包み込こむような独特のフォームで以って、かつボリュームのノブを頻繁に、かつ自然な流れの中でいじくってる。こんなにアームを丁寧に扱う人を見るのは初めて。A Day In The Life(THE BEATLES)は歌モノ(をGtでカヴァー)だけに、ことさらその繊細さと雄弁さが伝わってきますね。 この人は機材で音を出しているんじゃなくて、自分自身の手と指と耳と感性を以って音を出しているんだなーってのがよく分かる、そんなプレイ。
(見ていて)今何曲目を演奏してるのか、さっぱり分かりません。曲調や演奏のニュアンスはそれぞれ異なれど、ずっとインストが続くのはキッツいなぁーと思ってしまいます。かと言って、Joss StoneとImogen Heapをゲストに迎えたヴォーカル物になると、「やっぱインストの方が良いなぁ…」って思うからアレ(笑) Jason Rebelloの超速弾きが炸裂し、各楽器丁々発止やりあうScatterbrainとSpace Boogieは単純にスゲーッと楽しめましたね。スピード感に溢れてるから私でも受け入れられるんだと思います。因みにこの2曲はヴォーカル曲に近接して演奏してるから判別がつきました。
Jeff Beckがスゲーって言われるのは分かった。スタジオ盤よりずっと飽きずに聴く(見る)ことができるのも事実。 でも私にとって、そういう資料的価値以上のものは無いので、本作もソッと棚にしまっておこうと思います(笑)
Eric Claptonのゲスト出演? 空気でしょ。 イラネww
01.Beck's Bolero 02.Eternity's Breath 03.Stratus 04.Cause We've Ended As Lovers 05.Behind The Veil 06.You Never Know 07.Nadia 08.Blast From The East 09.Led Boots 10.Angel (Footsteps) 11.People Get Ready - with JOSS STONE 12.Scatterbrain 13.Goodbye Pork Pie Hat / Brush With The Blues 14.Space Boogie 15.Blanket - with IMOGEN HEAP 16.Big Block 17.A Day In The Life 18.Little Brown Bird - with ERIC CLAPTON 19.You Need Love - with ERIC CLAPTON 20.Rollin' And Tumblin' - with IMOGEN HEAP 21.Where Were You