IN FLAMES「LUNAR STRAIN」


IN FLAMES「LUNAR STRAIN」 (1994)

今は昔、IN FLAMESというメロディック・デスメタル・バンドがおってな……といいたくなるくらい、今では別の地平へと旅立って行った(逝ってしまった)彼ら。本作は、そんなオリジネイターによるメロディック・デスメタル勃興期を代表する一枚。私が持っているのは、デビュー作「LUNAR STRAIN」に、ボーナス・トラックとしてミニアルバム「SUBTERRANEAN」を丸ごと追加収録したものです。

この頃のバンドは、ラインナップがまだ落ち着いていません。私がIN FLAMESのラインナップを把握する際に着目してる事は、以下の3つ。
 ①Jesper Stromblad(Gt)はいるのか?
 ②Glenn Ljungstrom(Gt)はいるのか?
 ③Bjorn GelotteはGtなのか、Drなのか?

正直、あとの点は割と曖昧。ファンの方には申し訳ないですが、このバンドのリズム隊、特にBaには興味が無いのです。
①の答えはイエス。②の答えもイエス。③について、Bjornはまだ加入してません。
で、今のIN FLAMESはほとんどAnders Friden(Vo)のバンドみたいなもんですし、彼の在籍年数はBjornに次ぐものですが、本作で歌っている(というか吼えてる)のはAndersではありません。もっと言うと、本作制作時に現行メンバーはまだ誰もいませんね。

まずは、「LUNAR STRAIN」から。
Voを担当しているのは、DARK TRANQUILLITYのMikael Stanne。『Mikael=ネ申、Anders=好きじゃない』という私にとって、この布陣は申し分のないものですし、個性や凄みの発露はまだまだながら本作でのMikaelのパフォーマンスは耳を引きます。
しかし、曲がまだまだ印象に残らないんだよなぁ。

パーツパーツはいい。とても良い。
Gtソロ的には多くを望めるバンドではないものの、やはりリフはメロディックだし、民族音楽の導入や、アコギやストリングス(ヴァイオリン&ヴィオラ)・女性Voの起用等…、魅かれる要素も多々。でも楽曲の流れがチグハグなのか、曲単体で印象に残るものが少ないんですよね。聴いてると、いつも数曲分意識が吹っ飛んでる(笑) Mikael様の神通力を以ってしてもそれは覆らず。

後にリメイクもされる①Behind Spaceは、かなり衝撃的なオープニングです。こいつは名曲。ここが「LUNAR STRAIN」の頂点でしょうね。ラストへのアコギ・パートへの急転直下の移行も効いています。
でもこっから後がどうも弱いんだよなぁ。印象的なのは、⑤Everlost (Part I)のラスト付近で一気に湧き起る哀感と、次曲⑥Everlost (Part II)の女性Vo、続くトラッドのカヴァーである⑦Hårgalåtenの弦の響き…といった風に、メロウ・サイドの曲(というかパーツ)が多いですね。
典型的メロデス・タイプの曲はいま一歩と言う感じで、タイトル・トラック⑧In Flamesにしてもなかなか印象に残るメイン・リフで始まりますが、曲展開を考え過ぎちゃったのか徐々にヌルく退屈に…。

個人的には、11曲目以降の「SUBTERRANEAN」に救われている格好です。
こちらのVoはMikaelではなく、Henke Forssという「おまえ誰だよ!?」レベルの人が担当しており、これがなかなか無個性なデスVoでよろしい。「無個性で良い」とは何事かって話ですが(笑)、ヘンな自己主張が無いせいでメロディに耳が行くのを邪魔しない声なんですね。メロディ部分と拮抗して「美と醜の対比」的なレベルまで持って行くことはできなくとも、余計な色は付けない、という。
Drは逆にとても豪華ですね。アチエネDaniel Erlandssonに、ダートラAnders Jivarp。

このミニアルバムの意義といったら、なんと言ってもIF最強楽曲⑪Stand Ablazeを収録していることでしょうね。全編信じられないほどのメロディックさ。1曲の中にこんなに贅沢にキラー・フレーズをぶち込んでいいのか!?と思うほどで、それら美旋律が巧みな曲展開と絶妙なリズム・チェンジを以って次々と紡がれていく様子は、ほとんどインストゥルメンタル。以降、彼ら自身コレと同じタイプの楽曲を生み出していないことからも、異質な曲であり唯一無二。ネ申曲。

に限らず、メロディは「LUNAR STRAIN」より強力になっていると感じます。
特に⑬Subterraneanは、口ずさめるほどキャッチーな哀メロを幾重にも積み上げてゆく名曲。よりこちらが好きな人もいるでしょう。
⑫Everdyingやインスト⑭Timelessでのアコギの使い方も相変わらず上手い。⑯Eye Of The BeholderMETALLICAの、どうってことはないカヴァーね。


因みに本作のジャケは、アートワークのセンス皆無な彼らの作品の中ではダントツにカッチョイイものだと思いますね。というか、これ以降のダサジャケっぷりは、本作時点で在籍してないメンバーのせいにしちゃってもいいんじゃないか?

【お気に入り】
⑪Stand Ablaze
⑬Subterranean
①Behind Space

上記3曲を聴く為の作品と化している感アリ。
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COMMENT 2

DD  2015, 07. 25 [Sat] 13:02

Stand Ablazeって、もうメンバーが「歌詞の内容がひどすぎて、もう歌えない(初期はそれでよかったが)。」と述べてた(うろ覚えだが、そう書いてあった記憶あり)印象があるので、もうBehind~しかやらないでしょうね(それでもやったりやらなかったりでしょうが、最近では)。

 今後の礎が、そこにあり、衝動と制御がここでなされてるのは興味深いですね。(セットリスト見たら、今はあまりやってない模様)

 しかし、彼らほど変化したのはいないでしょうね、音楽性を。

 どうも今回のDVDは前回出したUsed and~とは一線を画したものにするため、したいため、曲のかぶりをできるだけなくしたものになるよう。

 こんな感じです。

追伸  彼らと同じシーンに要るだろうCOBが10月に新譜を出すそう、新曲のうちの1曲を聴きましたが、結構いい感じ(最近ではscream for,古いのではAngels dont~路線ですね)

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ヒゲ・スカイウォーカー  2015, 07. 28 [Tue] 06:59

DDさん、

Stand Ablazeの歌詞の件は仰る通りだったと記憶してます。当時は、「どうせ(デスVoで)歌詞なんて聴き取れないんだから、そんなこと気にすんなよ」って思ってましたが(笑)

DVD出すのですね?まったく興味の埒外で、知りませんでした(笑)

COBも買い続けてはいますが、(IFと同様)期待はしなくなってしばらくで…す……w

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