BLIND GUARDIAN「IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE」


BLIND GUARDIAN「IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE」 (1995)

Andreas Marschallによるファンタジックなアートワークに包まれた、5thアルバム。METALLICARAINBOWPRETTY MAIDS等の作品を手掛けたFlemming Rasmussenをプロデューサーに迎え、本作でブラガは“化けた”。

2ndから3rdへの飛躍も“化けた”と言えるものであり、4thの充実はそれをさらに推し進めたものでしたが、いずれにせよ彼ら流のパワーメタルの範疇に収まった変化(=進化・深化)だったように思います。ただ、本作の“化けた”感覚は、それとは少々ニュアンスが異なっており、「生まれ変わって別のBLIND GUARDIANになった」というものに近いような気もします。METALLICAでいうところのブラック・アルバムに近い位置付けを感じたり…。イメージが重なるのは、(勿論音楽性ではなく)キャリアの中でのターニング・ポイントになったことや、個性を失わずに磨き上げたサウンド等において、ですね。

圧倒的な洗練だ。
歌メロがキャッチーだから一発で覚えられるような曲が揃っていながら、同時に、何度聴いてもその底が見えないような奥深さを感じる。そんな稀有な作品。
傑作でしょうな。

前作までと印象が異なる、その大きな要因は、ドラム。パワーメタルっぽさを演出するツーバスドコドコなパートもあるにはありますが、本作では一気に複雑になり、多彩なフレーズを叩き分けてくれています。重さとシャープさを兼ね備えた音質も良いですし、なによりDrだけ追っかけて聴いてても面白い。Thomen Stauch(Dr)、だいぶFlemmingに鍛えられたとか(インタビューで)言ってましたよね、確か。

楽曲のスケール感も一気にどデカくなりました。緻密で展開多めなんですけど、優れたアレンジのおかげか、とッ散らからずにフックに結びついているのが見事。①Imaginations From The Other Sideなんてその最たる楽曲ですし、以前ならもっとストレートな疾走曲に感じたであろう②I'm Alive⑧Another Holy Warも、聴いていて熱くなりつつも同時に「巧いなぁ」と唸らされます。
Hansi Kursch(Vo)の歌唱力もさらに向上、声の使い方も多様化して、このドラマティックな世界観の語り部として、楽曲に引けを取っていないのが頼もしいです。時折挿入されるナイーヴな声のパートが実に効果的で、楽曲に緩急を生み出しているのが特筆すべき点ですし、穏やかなバラード③A Past And Future Secretではそれが全面開放されていて◎。URIAH HEEPのカヴァー、⑩The Wizardを聴いても、成長したなぁ…と。

彼らの特徴・個性も堅治しているので安心。分かり易さがほんのちょっと後退しただけで攻撃性は十二分ですし、トレードマークたるVoとGtが生み出すカタルシスは以前と同様(⑤Mordred's Songではしっかり練られたツインGtのハモりを聞かせてくれる)。あとは、前作から目立ってきた民族音楽風のメロディ使いが、本作でもサラリと取り入れられていて、その使い方が実に巧いですね。そうそう、Drがトライバルなパターンも導入されていて、それが(民族音楽風のメロディ使いと)ぴったり合っているんですわ。

⑨And The Story Endsでの大団円まで一切隙は無い名盤。今回改めて聴きこんでみて、⑥Born In A Mourning Hallの曲構成にグッと魅かれたな。

【お気に入り】
全曲素晴らしい。
④The Script For My Requiemは上記特徴が全部入りの超名曲です。
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COMMENT 2

ピッペン  2015, 03. 10 [Tue] 21:58

最高傑作!

先生、私はこのアルバムが一番好きなんです!!
誰が何といおうと、最高傑作だと思っております!

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ヒゲ・スカイウォーカー  2015, 03. 12 [Thu] 23:03

ピッペン先輩、

ああー、なんとなく分かります。先輩、テンポに拘らずドラマティックな曲好きってイメージありますし。
…というか、誰も何とも言わないくらいの名盤なので、そこまで鼻息荒くなさらなくても大丈夫だと思います(笑)

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