RONDONRATS。「COSMIC CITY」


RONDONRATS。「COSMIC CITY」 (2012)

女性Vo、ツインGt編成の5人組ロック・バンドの、ミニといっても9曲入ってる、3rdミニアルバム。
サカナ嫌いの方にはちとアレですが、美麗なコラージュ・ジャケが保有する喜びを感じさせてくれる一枚です。

前作にあたる、1stフルアルバム「BEAUTIFUL」(2011)で固まった感のある「ラッツらしさ」、その個性を生き生きと伸ばした秀作だと思います。
作詞は勿論、作曲面でもMAMIKO(Vo)の貢献が大きいというのは、前作同様。彼女の色こそがラッツだなぁーとは思うんですが、KOUTA(Gt)が書いた⑧テクノロジーロマンス(トリッキーなGtワークと変則的なリズムの強力さが際立つ曲!)も含めて、どの曲も自分達の持ち味を封じ込めることに成功していますね。それは方向性がブレていないと捉えることも可能ですが、それよりも、咀嚼力が増してきたことと、素材をあの手この手で味付けして出してくるアレンジ・センスに磨きが掛かってきたことが要因じゃないかと感じますねぇ。

私はRONDONRATS。の音楽を、「ハードロック的整合感をロックンロール的勢いと熱さで以って加速させ、そこに哀愁を帯びたフック満載の歌メロを乗せたスタイル。味付けはガールズ・ポップのキュートさ」、みたいな風に捉えています。
何度か言及している通り、リフの存在感が強めの楽曲と、カッチリとした演奏(特にKOUTAとTETSU、2人のGtワークに顕著か)がHRを感じさせるというのはラッツの特徴ですが、最後の「キュートさ」ってやつも大いにポイントだと思ってましてね。
フロントのMAMIKO由来のキュートさから生まれる、チャラさや軽さとは言いたくない「軽やかさ」。この軽やかさが備わっていることで、ヘンに暑苦しくならずに、お洒落な音に転化されてるのが素敵ですね。あと、「一生懸命音楽やってます!」っていうがむしゃらさや押しつけがましさが音に出ていないのがいい。そりゃメンバー当人達は真剣にやってるんでしょうけど、個人的にはそういう「頑張ってます!」ってのを見たり聴いたりしたいわけじゃないのでね。

そんなこんななラッツの特徴がはっきりと現れた実質的オープニング・チューン、②未完成Fighterのキラキラ輝くポップさがいきなり胸キュン全開フルスロットル。日本語詞の中にちょうどよい配分と配置で挿入されてる英語詞がまた、例の軽やかさとお洒落感を生み出していることに気づきますね。
ラッツの場合、楽曲の勢いが増すと何故か切なさも増すっていう現象が度々起こるんですが(笑)、③TEDDYが正にそれですよ。ちょい足しした打ち込みオケも効果的。この曲だけじゃなくて、アルバム全編に渡ってリズム隊の力強さを聞き取ることができます。特に、TAISHIのドラムの気持ち良さは異常だなこりゃ。クセになるよ。
このアルバム、冒頭から次の④TRICKまでの3曲の畳み掛けに痺れるんですが、このが最も激しい曲なので、スタート・ボタンを押してからここまで一気に急上昇してゆくような感覚になりますね。メロコアと呼ぶにはチカラ漲り過ぎ、ハードロックと呼ぶには流麗過ぎという、面白いバランスの上に成り立ったこの曲のリフがキラー。おまけに、このバンド、ヴォーカルにエフェクトを掛けるパートが時々あるんですけど、そのやり方がめちゃくちゃ上手いのよね。違和感なんて無いし、むしろ普通声との対比でしっかりとフックになっており、この曲でもそこらへんの塩梅が絶妙なのです。

ちょっと落ち着いたミドルテンポの⑤東雲、小気味良いロックチューンの⑥CON☆TRAST、英詞の配分が多くポップス寄りの⑦SnaiLと、少しずつ方向性が違えども、どの曲でもメロディックな歌メロとツボを得た演奏が楽しめます。Gtソロをしっかりフィーチャーしている点も、HR/HM者からすると嬉しいポイントですね。

ちょい切ない歌詞(これはKOUTAに依るもの)を持つ⑨あるものねだりで締め。この曲の、「いつも欲しがる度~」からのクイッとスピードアップするパート、曲中に一度しか登場しないこのセクションが切ないのなんの。


アルバム一枚に起伏や大きな流れを生むという点では、少々物足りない(後半に顕著かな)かなーと感じます。ただ、それも些細なことだし、1曲1曲を取り上げると、実にラッツらしい良曲が並んだ作品だと思いますね。
好き♡

⑤東雲のMVは → コチラ。

【お気に入り】
④TRICK MVは → コチラ。
③TEDDY
②未完成Fighter MVは → コチラ。
⑨あるものねだり

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