DIR EN GREY「ARCHE」


DIR EN GREY「ARCHE」 (2014)

9thフルアルバム。
DIRには、「どこをどう面白がって聴けばいいか、分かんない」、そんな曲がかなりある。少なくとも私にとってはそうで、「変な曲だなー。つまらなくはないけど…」とか思ってると、いつの間にか曲が終わってたりする場面は多いです。去年出た、京(Vo)のソロプロジェクト的なバンド・sukekiyoのデビュー盤でもそんな感じはありました。

ヘンなアルバムですね。
いや、DIRは「ヘンな」バンドなんですが、このアルバムはヘンなバンドのカタログの中でも、ヘン度は高い方ですよ(笑)。
①Un deuxでいきなりメロウに始まるのもヘンだし、②咀嚼「そ、しゃーッ!」って歌い上げる様もヘンだし、何言ってるか分かんない様々な声を操ってメタリックに疾走する③鱗もかなりヘンだ。Gtソロの王道HMっぷりも輪を掛けてヘン。そこに「どこをどう面白がって聴けばいいか、分かんない」④Phenomenonが続くんだから、もう頭ン中はハテマ・マークでいっぱいいっぱいですわ。そして、このアルバムのヘン度は、⑤Cause of ficklenessにおける「ニャニャニャニャニャ、ニー!」で頂点を迎える(笑)
あ、⑨Midwife中間部でのヤケクソ・パートの方が、もっとヘンだったわ。


京の変幻自在ヴォイスと唐突ともいえる展開を以って異様な世界を作り上げるのは、彼らの常套手段ともいうべきものですが、それが今なおアッと驚く新鮮さを保っているのは凄いですね。
中盤以降は、メロウで(sukekiyoからのフィードバックか)ファルセットを多用する(大雑把に言うと)“静”タイプの曲と、感情/展開の起伏が激しい“動”タイプの曲が次々現れて、聞き手は翻弄される感じ。その振り幅は広いですね。V系時代を思わせる歌い上げや、メタル系のリフが登場する場面も割と多い。
ただ、この中盤から後半に行く辺りで注意力が散漫になってゆく自分に気づくという…。毎回ね。そして、大抵はそのまま戻ってこれないか、最終曲⑯Revelation of mankindが聞こえてきて覚醒するか(苦笑)

しっかしこの、いつもながら曲数が多いのはどうにかならんのだろうか?熱心なファンにとっては1曲でも多い方が楽しみが増えるのかもしれんけど、こんだけ多く(16曲)収録されてると、どうにもアルバムとして焦点がぼやけるし、軟弱なオイラにとっては全体像がまったく把握できんのよ… ι(´Д`υ)
そしてやっぱり、何歌ってるか、どこ歌ってるか分からない場面は沢山あって、そこは残念。つーか、これはもう改善の余地とかとそういう話ではなくて、個性だろうな。
何歌ってるか分からない個性(笑)


1曲1曲はコンパクト。全体的には長過ぎる。良曲、聴き処となるパートはあれど、sukekiyo、および「UROBOROS」(2008)・「DUM SPIRO SPERO」(2011)には及ばず。(私が思うところの)欠点を意識させなくするほどの、問答無用のパワー(激しさや勢いの話ではない)があれば良かったんですけどね。

【お気に入り】
⑯Revelation of mankind
③鱗
⑭空谷の跫音
⑨Midwife
⑩禍夜想
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